HUNTER×HUNTER考察 百式観音についての考察


百式観音とは

百式観音とは、漫画『HUNTER×HUNTER』のハンター協会会長であるアイザック・ネテロの念能力である。
なんかメモリがどうとか、テレフォンパンチとか過小評価されてる気がするので、いかに百式観音が優れた強化系念能力かをここでは語りたい。

百式の成り立ちと本質

ネテロは祈りから正拳突きへの所作、それを強化して極めたことで、強化系の極みに達したと思われる。同じく強化系で幻影旅団に所属するウボォーが念で力を極めようとしたように、会長は速さを極めたのではないか。
このことは、感謝の正拳突きで時間経過が短縮されたことや「音を置き去りにした」、「時間を圧縮」などの表現から導き出される。

そして紐づけていた所作のひとつである正拳突きをより多くの攻撃の手段に変えるために、観音像に置き換えた。正拳突きだけでは攻撃の幅がないため、まさに手数として生まれたのが百式観音なのだ。手数を増やすために千手観音とは中々に単純である。

所作による紐付けプログラムは、それほど難しいとは思えない(操作系と対照的な変化系であるキルアでもできるくらい)し、あらかじめプログラムした動きが速いことは、キルアの疾風迅雷を例に出してもわかるだろう。

そして具現化系ではあるが、観音像は複雑な形でもなければ、現れるのは一瞬のこと。手の延長のようなもので、比較対象としてよく出されるカストロのダブルのように無駄にそっくりにしたり複雑な動きをする必要もないので、メモリの消費は極めて少ない。ただし、具現化系能力者の60%程度の精度であるため、本来の拳に比べれば威力は落ちるものと見られる。
それを差し引いても、手数の多さは攻守ともにメリットが有ることは言うまでもない。

百式の本質とは一撃の威力ではなく、その圧倒的な速度と相手が敗北するまで継続することのできる持続力にこそある。
速さを極め、持続力でも極まっている。敵を寄せ付けない能力が百式観音なのだ。

ネテロの戦略

この百式観音が生み出された背景には、ハンター試験の飛行船でゴンやキルアと行ったボール取りでも見せた会長の負けず嫌い(まさに強化系らしい)な性格があると思っている。
このときにほぼ使っていなかった右手と左脚をメルエム戦で失っているところも印象的だ。

そのメルエム戦であるが、身体能力やオーラの桁違いな量のことを考えると、直接殴り合うより百式を使って削る(ダメージを蓄積させる)のが一番勝つ可能性があったのだと思う(直接殴り合ったら手足をもぎ取られるし)。これについては戦力を削るという意味で、モラウやノヴと蟻の戦力を削っていた時のことを重ねていたのかもしれない。

まさに会長の基本戦略は、相手から攻撃を受けずに攻撃し続けること。ある意味最強らしい戦い方であり、負けないために一方的にどつくという子供じみた発想が根底にあるのではないだろうか。
短期決戦ではなく長期戦をするつもりだったので、ダメージがそれほど通らずとも予定通りだったのだろう。そして削ったあとに必勝の一撃である零。これはキルアが引き返すほど山奥で練り上げた渾身の一撃で、これでとどめを刺すつもりだったのだと思われる。個人的にはこれはゴンさんの一撃並みかそれ以上だと思う。これで死ななかった以上、人間の武としては勝てる気がしない。だからこそ、兵器である薔薇(人間の悪意)を使ったものとみられる。

※追記
零は放出系ではあるものの、長時間練り上げたオーラを一度だけ放出するという制約によって威力を跳ね上げているものと思われる。
そしてその一度を確実に当てるために敵を観音像の掌で覆うのだろう。
まさに必殺技である。

おわりに

以上百式観音の考察でした。あまりに過小評価されてる気がして初投稿してみました。風邪ひいて仕事も佳境で何やってるんだろうね。

※追記
ボール取りの件でちょっと勘違いというか、記憶違いがあったので修正しました。
より良くなったと思われ。


この記事が参加している募集

マンガ感想文

連休に読みたいマンガ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?