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個性について。

私の趣味の一つに編み物がある。デザインから製図までするのでこの世に一つのオリジナルができる。
一つのセーターで何万もの目数を編むので、機械で編まれた物と違い、手編みだとどんなに綺麗にそろえて編める人でもどうしてもブレが入る。

そのブレが、個性。
個性は、意図して出せる物ではなくて、無意識の部分にて発揮される。

人の生み出すものはブレがあるからこそ全体的に見ると美しいんだよね。
ブレがある方が美しく見えるのは何故かと言うと、人間のチンケな想像力や意思とは離れたところ、無意識とかなんかあっち側の世界から生み出される"何か"があるからで、そこと繋がっていない機械、AIでは生み出せない。

そこと繋がれば繋がるほど、無心になればなるほど誰にも真似できない個性を発揮できる。それが達人の域。でもその無の世界ってイコール人から見ると死の世界だから。踏み込み過ぎたり長くいるにはとんでもない精神力とか体力とか運の良さとかが無いと、普通の人にはできない。だから普通の人は、強烈な個性を発揮できないし、沢山の人を惹きつけたりもできないし、だから有名になれないし、寧ろその方がいい。選ばれない方がいい。

キース ジャレットの完全即興演奏



"自己に執着すればするほど、人は真の自己を失う。自己をなくせばなくすほど、人はその人自身になる。"
私の好きな作家、ミヒャエルエンデの言葉。













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