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しあわせる。富山「アートでまちを変える」を考えてみよう

私が住んでいる上市町のお隣、立山町で今年富山県の成長戦略カンファレンスが行われるというので、参加してきた。
昨年は呉西側だったはず。
※富山県では呉羽山という山より西側を呉西、東側を呉東と言う。
お隣の立山と言っても芦峅寺という山の中にある廃校koteloが会場だったので、自宅から車で30分はかかる場所だったが。
何故KOTELO…同じ立山でも谷口集学校のが近くてありがたかったのに…という思いもありながら、より辺鄙な場所にわざわざ訪れて参加して欲しい気持ちもわからなくはないので、noteと夫に愚痴っておくくらいにする。
ぐちぐち。
何故こんなに私がぐちぐち言うかというと、夫が仕事のある日だったので、子どもを実家まで預けに行っていたためだ。
私の実家は富山市の四方という海側で、自宅の上市からは30分の会場が、実家に預けてから行ったため、片道1時間半かかっている。
県も本気で県民に参加して欲しいため、託児付きのイベントだったが、息子は骨折しやすい難病持ちなので、普通の託児は怖くて使えないのである。
残念。
そんなこんなで苦労して会場へ向かったのもあり、そんなに苦労していなくても子育て中で時間をいつも必死にやり繰りしているので、参加するからには、全力で楽しみ学ぶ!!という意気込みのもと、登壇者たちの目の前の椅子に座った。
富山県人特有の奥ゆかしさなのか?目の前ほぼ空いていたので。ラッキー。
大抵外側から埋まっていくのは、勝手な経験上の感覚だ。
私も間違いなく富山県民なので、奥ゆかしさを昔は持っていた。

前置きが長くなったが、私が参加したのは14日最後のセッションである。
以下セッションの概要をHPから

まちづくり × 新しいモデル 16:00〜17:15
「アートでまちを変える」を考えてみよう
地域の方々が、あるプロジェクトをきっかけに連携を深めていくことが、チームビルディングにつながり、地域の魅力を高める好循環を生み出す。という仮説。
今回は、アートをきっかけに、地域が抱える様々な「社会課題」を「魅力」に転換して、望む未来へとつなげていくための仮説について議論します。
「アート」や「まちづくり」に興味のある⼈たちが集まり、具体的なアクションへのきっかけとなる場を目指します。

富山県成長戦略しあわせる。富山HPより

感想。
セッション形式、すごくいい。
めちゃくちゃ刺激もらった。
具体的なアクション、起こせそう。
わくわく。

以上。で終えたいのだが、私の中の私がもう少し詳しく言語化しましょうねと突っ込んできたので、もう少し書くことにする。
前置き長くなったからもういいじゃんというもう一人の私もいるのだが。
私の頭の中の、以上で終えたい面倒くさがり屋の「ワタシ」と、ちゃんとしていたい「私」とがセッションした結果、ちゃんとしていたい方が勝ったのであった。

まずセッション形式の何がいいか。
会話がその場で生み出されるのがいい。
スピーカーの一人であった松田崇弥さん(株式会社ヘラルボニー 代表取締役社長)は岩手県を拠点に活動をされているが、岩手県だと講演会形式になるだろうという話をされていた。
確かに行政主体で、地方で、セッション形式で行えるって、富山県いいじゃんという感想。ありがとう事務局。
県が県内各地で活躍しているプレーヤーとある程度関係を築けているからこそ、セッション形式ができたのだと思う。
モデレーターは坂東法子さん(家印株式会社、みらいまちラボ ホスピタリティ・マネージャー)で、県主催のとやま観光未来創造塾グローバルコース修了者だった。

私が参加したのは、県外から参加されたスピーカー2人を見てだ。
特に池田親生さん(竹あかり演出家/CHIKAKEN共同代表)は、上市町にある眼目の寺でキャンドルナイトをしたいと思っている私にとって、非常に参考になりそうな人物だなと思った。
ヘラルボニーの松田さんは、息子が前述したように身体ではあるが障がい児なので、会社のことは知っていた。
最近毎朝ヘビロテしているKan Sanoさんの「Pマママ」が生み出されたきっかけの会社でもある。(脱線するが、「Pマママ」はめちゃくちゃ愛あふれる素晴らしい曲なので、是非聞いてほしい)

モデレーターの坂東さんが簡単に自己紹介された後、県外のお2人がそれぞれの会社の活動についてお話をされた。
富山県のイメージについても話してほしいと坂東さんがお話されたため、池田さんが富山のイメージは特に何もなかったが、友人であり富山県成長戦略会議委員の高木新平さん(株式会社ニューピース 代表取締役CEO)がそのまま富山のイメージであったため、緑髪の人ばかりじゃなくて安心したとお話されていた(笑)。
今回のセッションの前に、その高木さんがスピーカーでもあった「寿司と言えば、富山」地方ブランドは本当に作れるのか?が話されていたのもあり、池田さんも松田さんも寿司のイメージは持っていたり持った模様。確かに県内には多くの寿司の名店がある。上市町には寿司屋1店舗だけだが。大将昨年ご病気され、現在休業中な気もする…。上市町は海がないので…寿司屋は……という気持ちは一旦置いておこう。

その後富山県から参加されている明石博之さん(場ヅクル・プロデューサー、グリーンノートレーベル株式会社 代表取締役)も自身についてお話されていた。
デザインに携わっている明石さんにとって、アートはずるいものだそう。
その発言を聞き、わくわくが募るわたし。

いくつか印象に残ったあれこれをメモしておく。

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竹あかりのイベントは住民巻き込みの参加型で、ワークショップを行う際は簡単すぎても大変すぎてもだめで、ちょっと大変くらいが丁度いい。

ヘラルボニーは県議会議員が活動に共感し、建設現場の「仮囲い」をアートにする事業を評価する点数対象にしてもらった関係で、アートに興味のない建設関係者に広める事ができた。

日本国内で芸術祭がいろいろ行われるようになってきている。古民家の活用等、建設的には基準が難しい部分をイベントとして一時的に活用する場合はゆるく設定し、県民に認知させた後に規制緩和の流れに持っていくのはいいのでは。

富山の公園はスポーツの場としての活用はあるが、文化的に活用されている公園は少ないのでは。都内では公園で読書を楽しむ人がいる。福祉領域と公園の融合等、公園の活用ももっと考えられる。

「アート」はデザインが超えられない壁を超えていく。寿司で一点突破を目指すように、アートでまちづくりを目指すのもいいのでは。県内には突出したアート関係のものはイベントにしろ会社にしろない。

何かをはじめる際、長時間のコミットは難しくても、2週間に30分といったように短時間のみ協力してもらえる専門家、顧問等の協力を仰げれば、事業が進めやすくなる。

365日を変えることは目指すことが難しいが、1日の祭り、イベントを体感してもらうことで、365日を変えていくことはできる。

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時間がきたので、セッションは終わりとなったが、質問がある方は最後のセッションだったのもあり、その場で質問をスピーカー達が答えてくれるというので、質問を考えた。
せっかく参加したのだから、質問しよう!精神の発動である。

午前中に行われた基調セッションで、世界に広げていくためには「言語化」が大事だという話をオンラインで聞いたが、「アート」は言語化が難しい分野でもあり、言語化を意識しているか県外からスピーカーとして来られたお2人に質問した。

ヘラルボニーの松田さんは、核となる部分の言語化は非常に意識されていて、障がい者という言葉は使いたくないため、「異彩を、放て」をミッションに掲げる実験カンパニーだと回答いただいた。
「異彩を、放て」はかっこいいとしみじみ感じる。
ある程度の部分は言語化を、後は任せるみたいな線引きがより重要だなと今回強く感じられたようだ。なるほど。

竹あかりの池田さんは、話すのは得意だが言語化は苦手だし、いずれ言語化してくれる人は周りに現れると話されていた。自身が言語化する必要性もないと。こちらも、確かに向き不向きは人によってあるので、苦手な人がする必要はなく、チームでできればいいのだろうなと納得。

恐らく言語化している人のほうがより早く、目標としている場所へ到達することはできるので、私は今後も様々な言語化を試行錯誤しつつ、何かを進めていけばいいのだなと確信を持てた。

文字も音声も動画もある。
現代は表現方法がいろいろあって、ありがたい。
とりあえず、楽しかったしあわせる。富山。

朝は息子にママ疲れてるねって言われたが、夜は元気になって帰ってくることができた。
夫から負傷したのラインがきて慌てて帰宅したが。
その話も心配しつつ面白がってしまったのだが、まぁ、ここでは割愛しておく。
人生いろいろだ。

充分しあわせだが、貪欲な私はもっとしあわせになりたいので、もっともっと考えて実践していこう。
過去最高の長文になった。
待ってろよ、未来。
もっともっと、しあわせになるからな。

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