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ドラマを観て学んだこと

  今日は、「グッド・ドクター」と「グッドワイフ」を全話観て、創作において学んだことを中心に感想を書いてみたいと思います。

 どちらも、もともとは海外ドラマのようですが、私が観たのは2018年と2019年の、日本のものです。

 *以下から、ネタバレあります*

 


 まず「グッド・ドクター」は、主人公が自閉症でありながらも小児外科医としての才能があり、見込まれ、しかし組織の中ではどうなるか、という設定だけでも観たくなるけど、それだけではなく、病気や怪我などで手術を受けた子どもたちが、治って、退院し、ふつうの日常を送れるようになるのか、というのも毎回気になります。

 医者と患者(小児)と保護者の立場の違いを描き分けつつ、それぞれにどういう責任があるのかないのか、何が大変であるのか、ということや、その立場からいったん離れて、ひとりの人間に戻った時の心の機微や人間模様も丁寧に描かれていて、リアルに伝わってくるな~と思いました。

 定型的な展開やセリフが、リアルでないとは言い切れない、ともすごく思いました。フィクションなのでもちろん現実とは違うけど、現実と合致するようなこともあると思いながら観ていました。

 「グッドワイフ」は、昨日も書きましたが、主人公が夫を信じられなくなっている、という設定だけではなく……!

 周りの大人達(夫も含む!)の、誰が味方で敵なのかどんどんわからなくなっていき、最後の方では夫と闘うことにもなり、しかもその夫の不貞疑惑が、いったんシロになったと見せかけ、でもやっぱりクロだったと描かれ、しかもその不貞の相手女性が、16年ぶりに弁護士として働きだした主人公にとって、かけがえのない存在になりつつあった仕事仲間でもあり友人でもあったと知り、その友人も夫からのDVに苦しめられていたという事情があり、それも知りつつ、結局は主人公がまた信じた人(夫と友人)に裏切られたとわかり嗚咽するシーンに行き着いた時、

 個人的に折に触れて思い出されるような場面になったと思いました…!展開としては哀しいけど、名場面!しかもその女性同志の友情が本物になって復活!ほかの人間関係も描かれる中、この女性ふたりの関係においての結末は、ハッピーエンドになる、という展開にシビれたのでした!ストーリーの芯は、このふたりの友情物語なのではないか、と思うほどです。

 裁判や事件の細かい流れや、専門用語などは、ほとんどわからず………。いったい誰が嘘を言っていて、何が真実なのか、を追うことで精一杯でした……笑。

 「組織とは何か?」「妻とは何か?」なんてことや、男性と女性の違い、についても考えさせられます。特に後者は、日本社会においてどうなんだろう?と興味があるし、「どういう人間が、どう権力を使うのか?」「権力が人を変える面、人が権力を変える面があるのでは?」ということなども、このドラマが放送されていた2019年より、2022年現在の方が、権力の種類も多くなっている気がするので、より危機感を持って考えざるを得なくなっています。それはかなり深刻な問題だとも思います。

 創作という観点で書いたつもりが、心を動かされた場面についての感想になっているふしもありますが……、小説も、どうすれば読者にとって冒頭から最後までおもしろく読めるように描けるのかを、さまざまな観点から学べました。そうじゃなくても夢中になって観て、泣いたり笑ったり、自分の体験を思い出して共感したり、心が動いて楽しめました。今度は何観よう?と思いつつ、まだまだ余韻にも浸っている今日この頃なのでした。

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