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アメリカン・ヒストリーX (ネタバレあるよ)

このポスト見て、「あ、そういえばこの映画観てない」と思い立ち、さっそくBlu-ray注文した。
ヒゲ面スキンヘッドで胸に卍タトゥーでトランクスいっちょムキムキマッチョでチャカ持ってる エドワード・ノートンのインパクトは絶大ですよね。

基本的にはすごく引き込まれる良い作品だった。性描写・暴力シーンはオンパレードだけど、そのやりどころのない怒りがうまく描かれていた。
ただ徐々にあれ?と思う部分が出てくる。
まず、ムショでのデレクの心の折れ方があまりにも単純と言うか。
より強い暴力で抑えつけられることと改心することがイコールにはならんのではないか?という疑問が。。
なぜあの経験からあそこまで家族思いの善良な人格になるのかがイマイチ描ききれていないような。。
次に出所したての兄と一晩語るだけで3年間の洗脳が簡単に解けてしまう弟の都合の良い描かれ方。
理解にはもっともっと時間かかるのではないだろうか。
その上で最後に学校の小競合いから、あそこまで報復ありますかね?
本当なら兄ちゃんの抗争のけじめつけるシーンが描かれるべきなのに、弟が受けた報復でショック受けてFinて、ちょっと物足りなかった。
続きを描いてほしかったし、雑に終わらせてほしくなかった。
悪いことばかり書いてしまったけど、ノートンの仕上げ方のクオリティーの高さや白黒織り交ぜた映像とかもすごく好きだっただけに、粗の部分が気になってしまった。
キャメロンという裏で兄弟を操作していた人物の裏切りの影響とかそのへんの描かれ方はとても良かった。あと、ムショで出会った謎の仕事仲間の人とか。
抑圧された社会で、怒りや憎しみの連鎖が人をおかしくしていく様はすごかよく描かれていた。
トランプがやってることは、こういう白人のもやもやを煽ることだったりするなど感じる。
現代にも根を残す歪なんだと、20年以上前の映画を観て思いました。


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