私的邦楽名盤 2021
こんにちは、ゆうすけと言います。
音楽好きのnoteでは定番となりました、今年一年を振り返る企画ですが、
10枚の邦楽を選ばせてもらいました。本当に迷った!
KID FRESINO 「20, stop it」
YOASOBI 「THE BOOK」
折坂悠太 「心理」
PK shampoo 「PK shampoo.wav」
WANG GUNG BAND 「WANG GUNG BAND」
JINTANA&EMERALDS 「Emerald City Guide」
安部勇磨 「ファンタジア」
グソクムズ 「グソクムズ」
HOMECOMINGS 「Moving Days」
くるり 「天才の愛」
1 KID FRESINO 「20, stop it」
和製ヒップホップに全く興味がなかったが、本作は幅広いアプローチから音楽の刺激のツボを刺激する作品であり、今まで聞いてきたヒップホップシーンの音とは違う印象だ。カネコアヤノや長谷川白紙といった現在の音楽カルチャーを引っ張っているアーティストとの共作は、お互いの良さを引き出しあっているし、何よりバンド楽曲も含めてアンサンブル力に長けている。
長谷川白紙とのコラボでは、楽曲時代がヒップの枠を超えたドリームグルーヴとしての魅力があるし、カネコアヤノとの楽曲は彼女のフォーキーでDIY的なサウンドを引き出している。
2 YOASOBI 「THE BOOK」
あれ、今年のアルバムだっけ?というのが第一印象(2021年1月6日リリース)。それはそのはず「アンコール」以外は2020年にリリース済みで、初アルバムであるがベスト的な立ち位置であることは否めない。
宇野維正がアルバムのミキシングに疑問を呈していたが、
そんなことはどうでもよくて単純に通勤・通学等、個人のさほど高くないイヤホンで聞きたくなる音楽であるのではないか。音楽のベースはそれほど厚くなく、単調なコード進行だがそれでも多重サビの極上POPSのオンパレード。「積み上げてきたことが武器になる」(群青)「だれにも見えないところで流した涙もほら今の自分につながっている」(ハルカ)等 老若男女心に響く歌詞も魅力。あとIKURAさんの声は驚異の周波数を持っているとかないとか・・・
3 折坂悠太 「心理」
2018年リリース「平成」の衝撃から3年、今年は夏頃にTVタイアップの「朝顔」をリリースし、あれメインストリームに走るのか?と思ったがそんなことはなかった。折坂さんの音楽性は日本民謡や各国の民族音楽をベースに独自の歌い回しスタイルを確立しているが、インタビューを見てみると「悪魔」は
というトンデモアイデアだし、「心」はアウシュヴィッツ強制収容所にはユダヤ人の楽隊が存在したことがインスピレーション源にあったと語っており、我々は生活している中ではたどり着かない様々な吸収源から楽曲作りをしていることがわかる。ともあれ、彼のその民謡的なアプローチは健在だし、コロナにおける「心理」を歌い上げていることは確かに伝わるわけで、平成に続く名盤であることは間違いない。
4 PK shampoo 「PK shampoo.wav」
関西大学出身、2018年デビューのバンド。まずその、vo ヤマトパンクスのエピソードが面白く、確かな情報ではないが、「大学での成績評価は芳しくなく、また過度の連続飲酒の影響で大学を7年かけて卒業した」とか「大学時代、居酒屋での喧嘩で左手小指を骨折するも極度の連続飲酒状態にあった為通院できず骨が外側に大きく曲がったまま完治、以来ギタープレイにおいてテンションコードを多用するようになったとか」関西大学出身とは思えぬぶっとびエピソードばかりだ。
楽曲についてはナンバーガー「サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態」を初めて聞いた時のイメージに近い、気持ちいほどの轟音ギタークラッシュが駆け巡り、 自分が高校生だったらピンポイントでハマったな〜とか思う。また最近の洋楽にあるミニマムなサウンド作りから真逆の激長ギターイントロ・アウトロをかましてくる感じも好きだ。
5 WANG GUNG BAND 「WANG GUNG BAND」
2020年京都で結成。浪漫革命やバレーボウイズなど関西インディーズシーンで音を鳴らしている著名アーティストが集い活動するインディーズ界のドリームバンド。1970年〜80年代の邦楽の流れを汲んだ、ゆったりとノスタルジーな上質POPを提供してくれる。YMB(新作よかった)・EASYCOMEなど同系統の関西発インディーバンドは近年増えてきているが、
その中でも日常に寄り添った、平凡な日々をフラッシュアップしてくれる今後に期待できるバンド。
6 JINTANA&EMERALDS 「Emerald City Guide」
今年のサブスク界のトップニュースといえば「大瀧詠一」の解禁があったのではないだろうか。ロンバケの発売40年にあたり、かなり界隈が盛り上がったと感じる。その大瀧詠一が求めていたサウンドがこの「JINTANA&EMERALDS」だ。ギターJINTARAを中心に一十三十一も参加。
50年代〜60年代洋楽とりわけドゥーワップをベースとし、いわゆる「ウォールオブサウンド」をもとにした音で楽曲が作られている。本作は約7年半ぶりのアルバムであり、細野晴臣が影響を受けた「エキゾチカ」も取り入れながら、ノスタルジックな音楽の遊覧飛行へ誘ってくれる作品である。オールディーズファン必聴の作品。
7 安部勇磨 「ファンタジア」
ご存知ネバヤンのボーカル安部勇磨さんのソロ初作品。ネバヤンのバックベースといえば、はっぴぃえんどであったり70年代〜日本語ロックであり、「ザ・夏!!」みたいな楽曲でドライブにかけるとモテる的な音楽であると認識しておりました(ボキャ貧)。が、本ソロ作は非常にミニマムな作品で完全に細野晴臣の影響を受けた楽曲であり、完全に安部さんがやりたかった内容がすごい凝縮されている。いわゆる「トロピカル志向」を受けている細野晴臣三部作を現代に甦ったような、リラクゼーションサウンド。
8 グソクムズ 「グソクムズ」
始めて聞いた時にサニーデイサービスを思い浮かべたが、多分人それぞれだろう。それもその筈、はっぴぃえんどからシュガーベイブや邦楽のすべて良いところをキャッチアップしている曲であり、その風街系統で半世紀くらいの邦楽アーティストだったらすべてリンクするような楽曲ばかり。もともとフォークソングバンドとして活動していたようで、若いわけではないが今後の活動にも期待出来る。シティポップ好きは必見の1作。
9Homecomings 「Moving Days」
ホムカミは毎年名盤として選んでしまうくらい、個々の楽曲がしっかりしている印象。春夏秋冬オールシーズン聞いても色褪せないし、元気がない朝聞いても疲れている夜聞いても何か不思議なパワーを与えてくれます。
本作はメジャーデビュー後初のアルバム。前作からの日本語詞への変換を経て、今回も1曲を除いて日本語での楽曲。映画タイアップの「cake」や表題曲「Here」など未来への希望を力強くアンサンブル、伸びやかでキラやかな声ともに日常を照らして行く。
10 くるり「天才の愛」
くるりとしては2年半ぶりのアルバム。通算13枚目と邦楽界でも大ベテランの部類に入ってきた。特にコンセプトがあると感じたわけでもなく、メロディアスな名曲「潮風のアリア」、遊び心に溢れた「益荒男さん」、野球の337拍子に合わせて往年の名選手を叫ぶ「野球」、琴平電鉄とのタイアップなどボーカル岸田さんの趣味を基軸に独創的な楽曲が立ち並び、何回聞いても斬新だなと感じる。
その他、かなり迷いましたが下記も悩みました・・・
・ずっと真夜中でいいのに 「ぐされ」
・カネコアヤノ「よすがに」
・Tempalay 「ゴーストアルバム」
個人的に一番聴いたのはこれでした・・・
・Yogee New Waves 「WINDORGAN」
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