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いつしか、「香りを作る」が仕事になった

香りはあまりにも身近なものだけど、"作る"とゆうのは特別な体験かもしれない、と思った。

"香り"と言っても実に様々で、ほっと一息つくコーヒーの香りや、洗い立ての洗剤の香り、帰り道についつい体が反応しちゃう人の家のおかずの香りとか、バケーションを感じる海の香り。

ところで最近気付いたけど、バケーションの海の香りと言って連想するのは、実際の磯の香りよりも日焼け止めやサンオイルの香り、つまりココナッツ系の香料の懐かしい香りがビーチを連想させる。

けどこれも、実際人が育ってきた環境に左右されるもので、人によって様々。

そう、様々な香りの中で、その香りに対する人の記憶や感情も様々なのである。

その中で私が扱うのは、アロマテラピーと総称されている、植物の香り。

何百種類あると言われているそれらの中で、手元にある香りは五十種類前後。
それらの香りをブレンドしていく。

一つの香りをブランドで使い分けたり、シーズンや土地で使い分けられる凄腕の方もいるけれど、私が使っているのは、
・品質が良い
・香りが好み
・供給が安定している
・離島に住んでいても手に入れやすい
・そして激安ではないけれどブレンドにも使える程度の親近感のある金額で手に入る
とゆう自分の中の条件をクリアしている一社と、自分が工場と提携して蒸留している、石垣島の月桃のみ。

石垣島の月桃が身近にあるとゆう事以外は、言ってしまえば、何も特別じゃない。

世の中に沢山いる、とゆうか私よりも勉強していて素晴らしいブレンドを作れる方の方がその界隈では実に沢山いると思う。

香りを通して伝えたい事

そんな事を書きながらも、作っているプロダクトには沢山の拘りを詰めていて、その中の一つがもちろん"香り"である。

では「ブレンドを始めたそのきっかけは?」と聞かれると、一言で表せないので困ってしまうのだけど。

まず一つは、月桃の良さを伝えたい。

これについては「月桃の香り自体が良いのだから良いではないか」と言われてしまいそうだけど、実はそうでもなくて。

「月桃を好きな人」に月桃の香りを届けたいのではなくて、「月桃を知らない、月桃に苦手意識を持っている人」にも月桃を届けたい。

なので、月桃を使ってブレンドして良い香りを作る。

実際、月桃好きには信じられない事実かもしれないけども、月桃苦手派の方が多分世の中を占めている率は多い(と、思う)。

そして嬉しい事に、その月桃苦手(島生まれでも、そうでなくても)の友人達が、実際にブレンドした月桃の商品を使ってくれて、結果、見事に月桃を手放せなくなっているパターンが何度もある。

これは、本当に嬉しい事で、香りに拘ってます!って自信を持って言えるきっかけにもなる事。

月桃を好きになってもらう手段として、ブレンドをしている。

突然、香りを作る事になった

けどね、やはり私は頭より行動派。

まずきっかけがないと中々動けないのだけど、そのきっかけとなった出来事があって。

4年前、久米島のワンラブフェスに出店する事をきっかけに、お世話になっている工場の社長から突然、ロット数を完全に無視したオリジナルオイル製作指令が。

ラベルは一番初期のもの。最初は限定10個とはいえ、やっぱり見た目も大事で、お友達のデザイナーさんに駆け込んで作って頂いた。つい最近までボトルを変え、ずっと使ってました。

「自分の商品」とゆうのに興味はあったけれど、まだ二の足を踏んでいた私へ、「もう、ええから、とりあえず自分の良いと思う香りを持って来い」と。

前に商品についての取材で、なぜ最初に作ったのがオイルだったのか、と聞かれた事があったけど、私が元々アロマセラピストとしてリラクゼーションマッサージを提供していたのももちろんあるけど、この鶴の一声で他の選択肢はなくなった、とゆうのが一番の理由。

「何でオイルなんだろう」と考える暇もなく、突然、初めての香りづくり。

作ってみて分かった事

その当時、ワークショップに精油を使う事はもちろんあって、それなりに香りの効能とかも勉強していた。

香りそれぞれに成分があって、色々な効能があるのがとても面白かった。

ずっと文系だと思って生きてきた私は、意外と理系な自分に驚きを覚える日々だった。

学歴がない人間なので、理系と文系の定義もあまり分かってないけど、昔から算数より国語が得意なタイプで本が好きだから文系だと思っていた。

この久米島のワンラブフェスには、とにかく出店するとゆう名目で遊びに行きたかったのと、この頃は特に何がしたかった訳でもなく、何となくタイダイ染にハマって商品作りしていた(要するにフラフラしていた、タイダイはきっと今作ってたらもっと売れていた、ような気もする)。

このおじさまは、kads miidaさんと言って、分かる方には全く持って説明不要な、現代のアートを引っ張っていってらっしゃる、素晴らしく素敵な方なのです。光栄なコラボレーション。

今でこそ、月桃とオイルの人、みたくなっているけど、パーティーのデコレーションチームを組んで、フェスやウェディングの装飾をしたり(モンパチさんにお呼ばれして本島行ったりしてた)、私、月桃やオーガニックの人とゆうよりは、パーティーの人、だった。

いや、今もそんなにオーガニックの人ではない、懐かしい写真が沢山出てくる、あーフェス行きたい(突然の心の叫び)!

話が逸れまくったので香りまで戻すと、アロマと言えば効能!な感じで、良い香りを作るとゆうところに主軸を置いたのが、実は初めてだったのです。

初めて作った香り

そんなこんなで、自分の思う、良い!を沢山詰めてまずはブレンドしてみた。

そして、作りながら気が付いたのが、ワークショップをやって、人にアドバイスする事はあっても、自分が主観的に"好きな香り"って実はないなって思って。

どうしても効能に気持ちがいきがちな私が最初に作った香り、想いとその他色々詰め込みすぎて、嗅いだ感想は「???何これ?」。

何でも想いが詰まっていれば良いとゆうものではないらしい。

そこからはひたすら「よい香り」を作る事を目標に。

と言っても、偶然生まれたとしか思えないテンポで生まれたのが、最初に作った"月桃Botanical oil"。

発売当初より、ラベルや成分の配合を少し変えたりはしましたが、香りはそのまま。

そしてSunnyTimeの香りの中で一番ファンの多い香りでもあって。

知っている方は、ミストのベージュ"wrap"と同じ香り。

みんな違ってみんな良い

主観的に好きな香りがない事に気付いた、とゆう事は、逆に言えば私、みんな好き。

みんないい所、絶対持ってる。

とゆう謎なコーチのような(何の?)ポテンシャルになってしまい。

元々物事を俯瞰で見るタイプなのが功を成したのか、何となくブレンドでも"こいつはいい奴だけどちょっと主張が強いからみんなの良さが消されてしまうな"、とか"この縁の下の力持ちがいる事でみんな自由に表現出来るな"とかゆう見方(嗅ぎ方?)が出来るようになって来て。

なので、私のワークショップはいつも最後バランスを何となく調整するだけ。

基本は参加して下さった人に嗅いでもらって選んでもらって全て任せてます。

やっぱり香りは最後は"主観"だから。

出来上がる香りは人それぞれ。

逆に私は、いつ、どこで、どんな時に、どんなイメージで、と言われて作る事はきっと出来るけど、好きな香りを作って下さいって言われたら難しい。

いつか自分の主観だけで香りを作ってみたいなぁ。

ワークショップで作った"特別な香り"がいつしか"自分の香り"へ変わっていく。日常で嗅ぐと、その素晴らしかった時間へ引き戻してくれる。そんな香り作りワークショップを承っております

・飲食店の空き時間を活用したい
・物販以外でお客さまとゆっくり交流してみたい
・働いている施設のプログラムにアロマを取り入れてみたい
・お店の香りを作りたい
・結婚式の引き出物に2人で作った香りを使いたい
など、人それぞれの様々なシュチュエーションがあると思います。
出来るだけ、出来る形で出来る限り対応していきたいと思っています。

気軽にイベント呼んで下さい!って言えない環境になってしまったけれど、私に今出来る事を少しずつ。

気まぐれでサポートしてくださる方などいましたら大変嬉しいです。 商品の開発・アップデートへの研究費などに使わせて頂きます。