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子どもが見せてくれる景色

フロントガラスに当たる雨粒を見ている。

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今日はまた雨。
楽しみにしていたまころ(息子・2歳10ヶ月)の保育所の運動会も、延期になってしまった。

近所の電気屋さんにあるプラレール展示コーナーがすっかりお気に入りになったまころ。
昨日から
「プラレールみにいくの!ほいくしょおやすみする!」
と訴えていたので、今日は約束通りしけちゃ(夫)と電気屋さんへ。
その間にきぷく(娘・8ヶ月)と私はスーパーで買い物することに。

だが、電気屋さんでふたりを降ろし、スーパーに向かう途中わずか2・3分の間にきぷくは寝てしまった。

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子どもと行動していると、こんなことはよくある。
起こして連れて行ってもいいのだが、よっぽど急ぐ事情がない限りはそれに付き合うことにしている。

何も出来ないと言えば、そうだ。
でも家に居る時のように、今のうちに夜ご飯を作っておこうとか、片付けしておこうとか、そんな思考から開放され
雨粒の大きさなんかをぼーっと眺めているこの時間は、案外よい緩衝剤になっている。

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きぷくが起きたタイミングで、スーパーへ買い物に。
カートに座ってもらってウロウロしていると、きぷくもキョロキョロと嬉しそうにしている。

そうしていると、きぷくの相手をしてくれる人の多いこと。
おばちゃん数人に
「可愛いね〜何ヶ月?」
「いやあ〜愛想のエエ子やねえ」
「笑てくれるの〜」
などと声を掛けてもらい、足を撫でてもらい。
ついにはおじちゃんまでニコニコと近づいてきてくれ
「ばあっ」
としてくれた。

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私達の年代とおばちゃん・おじちゃんの年代が言葉を交わすことなんて、子どもを連れていないとそうそうないことだ。
そういう意味では、子どもは夫婦だけでなく色々な場面での鎹となってくれるのだなあと思う。

まころとお出掛けしていたはじめの頃は、大声で泣いたり、キャッキャと騒いだりすると嫌な顔をされないかとソワソワしたものだ。
だけど今までに、一緒になってあやそうとしてくれたり、笑顔で話しかけてくれる人こそいたけれど、あからさまに嫌な顔をされたり、嫌味を言われたりしたことはない。
単純に運がいいだけなのかもしれないし、田舎特有なのかもしれないけれど。
世の中の人達はこんなに優しいんだなあ、と私に感じさせてくれる。

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子どもたちが見せてくれる景色は、穏やかで優しい。

ここまで読んでくれたあなたは神なのかな。