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男の欲求

サムネは、
父が11歳くらいの時の写真。
山口県の田舎に住む
昭和の子どもにしては、
妙にオシャレで自信ありげ。
いかにも「オレってイケてるぜ」
と言いたげだけど、
その裏には、
自信のなさや、
無価値感、
弱さ、
不安の感覚があったのかもしれない、
と今は思う。

父はなんでもできるし、
写真の通り見た目も決まっていたので
ジャイアンと出来杉くんが合体したみたいな
人間だったと思う。

そんな父も、
今や全身麻痺で、
左腕をわずかに動かすのが精いっぱいだ。

多くの男の子たちは、
女の子もだろうけど、
父親とか大人に対して
「弱くて不完全で、
力がなく、
頼りない、情け無い自分」
をどこかで感じながら育つ。

そして、いずれ
「強くて頼りになる、有能な男」
になり、
周りから頼られ、
信頼される、
価値のあるパワーがある存在になりたい、
と思う。

父も、そうだったと思う。

それが実際に上手にできてしまう人もいれば、
自分みたいにできない人もいるけど、

どちらにしても、
そこに共通する信念は、
「自分の価値は
有能さや能力、
知識や技術、
上手く問題解決したり
役に立てるかで決まる」
ということだ。

ここ数ヶ月、
家事手伝いをしたり
料理をしたり
大工さんたちが隣家に来たり、
なんやかんやで、
自分が無価値感や弱さの感覚、
劣等感、恥、強烈な恐怖を
感じたことを
Noteに書いて来たけど、
やはり、
そこに共通する信念は、
これだと感じる。

上手く役に立てば、偉い、
上手く役に立てなければ、
価値がない、ダメ人間。

体が動けば、価値がある。
体が動かなければ、価値がない。

父の病気は、
まるで計画されたかのようだ。

本当に大切なことはなんなのか、
本当の価値はなんなのか、
学ぶために。

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