#逆噴射小説大賞レギュレーション
under 異界サンタマリア
市立高校2年の女子高生・常世田 真梨亜が『消えた』のは2か月前の話だ。
家族から借り受けた、少女の顔の映った写真は5年前に撮られた物だとか。
長い黒髪。両目を半ば隠す前髪。陰気な仏頂面は美しくも人形めいている。
このガキにゃ悪いが、まぁ……いかにも友達の居なそうな面って感じだな。
写真を見てると、性別や髪の長さは別にして……俺の子供時代を思い出す。
ああ、分かってる。この感情は同族嫌悪だ。だからこ
不死者の伏谷さんは死なないけど死にたくない
「アンタ、不死者かい」
お気に入りのカフェでパスタランチ中、テーブル横に男が来たかと思うと、彼はぼくに向けてそんなことを言い出した。
「あ? はあ。伏谷、ですが」
「やっぱりそうか。死ねよ、不死者」
は? と言う暇もなく、十字架と数珠と大幣を装備したそいつはぼくの頭をむんずと掴むとまだ7割ほど残っているボンゴレビアンコに叩きつけ、上記三品をグイグイ押し付けてくる。
パスタ、爆散。皿、破砕。テーブ
ミリオンダラー・サバイバル
SMASH!錆びついたぶっといバールが唸りを上げて、ゾンビの脳天をフルスイング!
……したはずなんだが、赤紫の血飛沫は控えめで、手応えは今一つ。
腐った屍は数歩後退っただけで、何食わぬ顔で歩み寄ってきやがる。
刺さりが甘い。間合いが遠かったか。これだから接近武器は嫌なんだ!「ARRRRGH!」
クソッ、うるせぇな畜生! 叫びたいのはこっちの方だ!
俺はバールを握り直して脂汗を流し、暗い街角を後