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筋トレが私を人生の主役にしてくれた

私はずっと、下半身の太さに悩まされてきた。上半身も決して細いとはいえないが、特に下半身が太っていて、なんともアンバランス。洋服でいうと、上がSサイズ、下がMサイズという状態だった。

中学生から高校生の6年間、テニス部に所属して毎日ハードな運動をこなしていた私だったが、それでも下半身が痩せることはなかった。なんなら太ももやふくらはぎに筋肉が付くことで、より一層たくましさを増しているようにさえ思えた。

でも、私の家族の女性はみんなこの体型。だから私は「この上半身と下半身のバランスは遺伝なんだ。仕方ないんだ……」と思い込んでいた。

しかし、社会人になり数年が経った頃。失恋によるダメージを受けていた私は「自分を変えたい!」そう強く思った。学生の頃とは違い、今の私には自分で稼いで貯めてきたお金がある。これを使えば、ずっとコンプレックスだったこの下半身をどうにかできるのではないか……? そう思うようになり、「痩身(そうしん)エステ」なるものに挑戦したのだ!

痩身エステとは、マッサージをしたり機械を使ったりしてリンパの流れや骨盤の歪みを正すことで体質を改善し、脂肪を落としやすくするエステのことである。

脂肪を落とす方法は、食生活の改善や運動習慣を身に付けるなど、いろいろあるだろう。しかし、私はどれも上手くいかなかった。もう、お金を掛けてでも確実に効果を得たかった。

私はエステに通い、機械を使ってセルライトを揉みほぐしてもらった。しかし、それだけでは痩せられないとスタッフの方は言う。大切なのは、やはり日々の生活習慣なのだと。エステで施術を受ける度にスタッフの方々は食生活や生活習慣について数多くのアドバイスをくれた。そして私は、できることから実践した。

水は1日に2L飲むようになり、小麦粉や砂糖の摂取量を減らした。お風呂はいつもシャワーで済ませていたが、湯船に浸かるようにした。リンパマッサージやストレッチ、さらにはウォーキングを習慣化した。

エステに通った1年間。確かに私は、ダイエットを始める前より数字的にも見た目的にも痩せることができた。しかし私の目標は「人並みの下半身になること」。その域にはまだ達していなかった。エステの契約期間が終わった後は、「セルフケアでさらに痩せてみせるぞ〜!」 と意気込んでいた。

引き続き健康的な食生活やウォーキングは続けていた。しかし、私の目指す下半身にはならない。やり方を何か変えなければいけないな、とダイエットに関して改めて調べた。

ダイエットには「筋トレ」が良い。とさまざまな記事や動画で言われている。しかし当時私は、部活動に励んでいた学生時代にもアンバランス体型だったことから、筋肉を付けると逆に太って見えてしまうのではないかという懸念を抱いていた。しかし、ある本を読んだことをきっかけに、その考え方が間違っていたことに気付かされたのである!

その本とは、とがわ愛さんの『はじめての痩せ筋トレ』。メリハリボディを目指すには、鍛えるべき部位と、鍛えるのは避けた方が良い部位があると書いていた。例えば、お尻は鍛えるべきだが、太ももの前側は鍛えすぎるとムキムキに見えてしまう。学生時代の私はまさに、鍛えすぎ注意の、太もも前側とふくらはぎに筋肉がしっかり付いていたのだ……!

そのことを知ってから、本を参考に鍛えるべき部位にフォーカスして筋トレを行った。過去にはジムに入会したこともあったが、家からジムに行くのが面倒ですぐに幽霊会員になってしまった。しかし筋トレは、ダンベル2つさえ購入すれば家でできるし、1日30分程度だけで良い。私は大好きなYou Tube大学を聴きながら、筋トレとウォーキングに励む日々を過ごした。

すると少しずつだが、確実にヒップや脚が痩せていった。筋トレを始めて数カ月後には、ダイエットを始める前と比べて、ヒップはなんと−10cmになっていた。身体の上下のバランスがついに整ったのだった。

今まで、このアンバランスな体型は遺伝だから仕方ないものだと思い込んでいた。無知とはなんと恐ろしいものかと思うと同時に、正しい知識を身に付ければ人生は自分次第で変えていけるのだという自信を手に入れることができたのである。

それからは、次は何を習慣化しようかな? と新しいことを始めるのが楽しみになった。当時はお金のことに興味があったので、ファイナンシャルプランナーの資格を取ってみた。最近では英語の勉強に取り組んでいる。

大げさだと思うかもしれない。だけど、タイトルに書いたことは本当だ。筋トレが私を人生の主役にしてくれたのである。


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