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46 大切な人を亡くした人を慰めたい時は

誰しも、かわいそうだなと思った人には、つい慰めの言葉をかけてあげたくなるものです。いてもたってもいられなくなる、あの不思議な感覚は、反射的に目の前にいる可哀想に見える人を励ます言葉を口走ります。人間が持っている愛ゆえだと思います。

ですが、自分が自死遺族となり、優しさのつもりでかけてくださる言葉の中に、受け入れ難いものがあることに気づきました。遺族になってみなければ気づけなかったことだと、私自身が気付かされたことでしたので、優しい方達のために書いておこうと思います。

私は自死遺族ですから、世間から見たら、娘が自死をしたかわいそうな人かもしれません。なので、慰めや応援のメッセージを頂くことがあります。心配してくださったり、同情してくださったり、応援してくださったり、優しさをありがたく受け取っています。

ところがある日、ブログを読んだ方から、私を気遣うような言葉とともに、こんな言葉をいただきました。昔の私ももしかしたら使っていたかもしれない言葉です。

「人を悲しませる別れ方は絶対にいけないですよね。」

きっと私のためにと思っての優しさの言葉でしょうし、そのように、その方が思うことは自由です。私も人を悲しませないように生きたいと思っています。でも私は、その言葉が辛かったのです。なぜなら、それは娘を攻撃する言葉でもあるからです。娘は、ここで言われている絶対にいけないことをした人なのです。

娘は確かに私を悲しませていますけれども、それが「絶対にいけない」ことだったとは私は思ってません。むしろ今の私はありがたく受け取っています。私は娘の死のおかげで学び、確実に幸せになっているのです。もしも娘が、「絶対にいけないことをした」というのなら、私を救っている娘が悪者みたいです。私は大好きな娘を絶対に悪者にしたくないですし、娘を知らない方に悪者扱いされると、母親としていい気分ではありません。

ただ、その方を責めるつもりは毛頭ありません。よい気づきを頂いたと思っています。同じ境遇になってみなければわからないものですし、これまでこうして私のように本音を吐露する遺族の方も身近にいらっしゃらなければ、その方だって私を傷つけるなんて知ることもできないのですから、仕方ありません。

わからないなりに寄り添ってくださったこと、そのお気持ちには心から感謝しております。きっと何か声をかけてあげたいという純粋な気持ちだったと思います。それに、私自身も自死遺族になる前は、自殺はかわいそうな事だと思ってましたから。

ただ、せっかくの優しさを無駄にしたくないので、自死遺族がこんなことを思っているのだと知っていただくきっかけになるかなと思って、書いています。

故人がどんな死に方をしたとしても、遺族にとっては大切な人です。そして反論できなくなった故人に対する決めつけは一方的ですし、側で聞かされる遺族のダメージはとても大きいものです。しかも自分を思って言ってくれていると思うと、ご厚意を全く受け取らないわけにもいきません。なかなか厄介なのです。

もし、大切な人を亡くした人を慰めてあげたいと思う時は、この事を思い出してくれたら嬉しいです。そして一番嬉しいのは、私の場合「この世のお役目は果たし、お空のお役目が待っているので神様に呼ばれたのですね」です。その言葉は、娘を担当してくれた葬儀屋さんが言ってくれた言葉です。さすがです。私のことも娘のことも信頼してくれている温かい言葉だと思いました。

図々しいお願いですが、誰かが言わないと、せっかくの優しさがもったいないのでお伝えしました。みんないつかは大切な人を亡くしますし、誰かを悲しませることになりますからね。愛し合うほど。



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