見出し画像

ポジティブシンキングでヤケドしちゃう人たち。

大和高田市は、今日も雨♪♪

お気に入りのレインウェアで、
出かけられるので、一日が楽しみ気分。
少しだけ遠回りして、帰宅したのでした。

診察室では、患者さんの大切なお話を
聞かせていただいておきながら、

こころの中では、、
(((このズボン、実はお気に入りの
   レインウェアなんですよ!ヽ(`▽´)/ )))
と、叫びたい衝動を抑えるのに、今日も必死でした。
(本気にしないでくださいよ(笑))

また雨か、、最悪、、今日も一日どんよりだな、、、
っていう、自分の常識って、、

ホントの常識ではないかも?
これって、自分が作り上げてた固定観念?
と、ゆらぐ瞬間はないでしょうか。

自分の常識を疑うことがなければ、これから先も、
一生その自分設定で、人生を送ることになります。

診察室は、こんなの嫌だ!というストレスを振り返って、
自分の常識を再点検してみよう、という場所とも言えるのです。

さて、こんなネタバレ話を、うっかりしてしまうと、
次に患者さんから聞くセリフは、こんな感じです。

「考え方の問題なんですね!
「どんな捉え方をしたらいいんですか!?
「捉え方を、変えるようにはしているのですが。。
「先生~、ポジティブですね。。(…無理だわ)

・・・

自分の物事の捉え方の、膨大な影響に気が付き、
自分自身に取り組み始めると、必ず陥るのが、
この、「ポジティブに切り替えなきゃ」という、
脳内で作るプレッシャーです。

「雨、、、でも、これも、ラッキーじゃない!?」
「もっと良いことにも、目を向けようよ!」

こんなふうに、ポジティブ思考にならなきゃ、と、
自分自身を励まして、追い詰めてしまうのです。

「うつの人には、励ましは禁忌!」
というのは、広く知られるようになりましたが、

「ポジティブにならなきゃ!」は、
自分自身にこれをやって、
自爆しているのと同じです。

周囲のこころあたたかな人たちも、
励まそうとして、ここの地雷ポイントを踏んで
爆破させてしまい、びっくりします。

ポジティブで自爆して大火傷を負うのは、
なぜなのでしょうか。

理由の一つは、自分の自動思考を否定してしまうから、
ということがあると思います。

反射的に起こってきた思考回路は、
ネガティブだったり、不合理な考え方に見えても、
その人の経験の積み重ねによって、
自動化されたもの。

つまりそれは、その人が逆境を通り抜けるために、
苦労して積み上げて来た、生き様そのもの。

いくらネガティブに思える考えが浮かんだとしても、
自分で自分を否定しては、たまりませんよね。
むしろ、尊重されたいくらい。

ヒゲダンの藤原さんも、言ってました。
「火傷しそうなほどのポジティブの、
 冷たさと残酷さに気づいたんだよ~」って。

・・・

認知療法(精神療法)は、ポジティブシンキングとは、真逆のものです。

雨が嫌なら、嫌な自分も、そうなんだなって、十分受け入れられて、
なぜ嫌か、どんなに嫌だったか、など、しっかり受け止められていることが、前提です。

わかってくれる自分がいて、初めて、
自分だけが、自分で作った自分の考え方に、
優しく声をかけてあげられる味方になっていくのですね (*^^*)

むしろ、自分で自分を、温かく迎え入れられるようになった頃、
いつのまにか、その使い古された思考パターンは、
自然にもう、その役目を終えているかもしれません。

新しい自分の思考から見た景色は違っていて、
あれ? もう、昔の思考回路は使わなくても、大丈夫なんだな、と、
時々、過去になった自分を懐かしく思い出すのでしょう。

前向き思考は、するもの、ではなく、
いつでも、ちゃんと、
自分のペースで前に進んでいることに、
気づくもの、なのでした。

それでも雨が嫌だ!
と思ったみなさん。

嫌なものは、嫌でいい。
自分には嘘をつかなくてもいい。

どうか、自分の感じ方を、
大事にしてくださいね- (*^^*)







この記事が参加している募集

雨の日をたのしく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?