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映画『LOGAN/ローガン』感想

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過去の感想文を投稿する記事【112】

 またまた引き続き、『X-MEN』シリーズの感想文ですー。

 だいぶ前とはいえ、これだけはよく覚えてる。オリジナル三部作(感想文リンク)、新三部作(感想文リンク)と同様に、ウルヴァリンシリーズも三部作まとめて感想文を書こうと思っていたのに、本作が好き過ぎて、『ウルヴァリン:X-MEN:ZERO』『ウルヴァリン:SAMURAI』の二本のことは感想文で一切触れなかった笑。

 ……そしてね、本項冒頭でも述べていたように、本作を鑑賞した時点ではこれが見納めだと思っていたんです。当時はまさかもう一度拝めるなんて思っていませんでしたよ。


有終の美


 「『LOGAN/ローガン』が最期」。主演のヒュー・ジャックマン本人がそう宣言したというネット記事を見つけた時はかなりショックだったのを覚えていますけど、観て納得、「これ以上ない」と言いたくなる素晴らしい着地。この男の物語はずっと、のめり込むほどにしんどいものでした。人々のために戦いながら、同時に人々からの迫害とも戦い続けてきたX-MENの顔とも言うべきこの男の物語が、最も胸を詰まらせる。

 ——「○○が嫌い」という理由での過小評価は絶対にしない——映画を語る際のボクのモットーの一つなんですけど、逆なら話は別ですよね笑? 好きだからこその過大評価。この三部作は、『LOGAN/ローガン』が全てと言っても過言ではありません。終わり良ければ総て良し。我が愛しの『LAST RIDE』を彷彿とさせる『LOGAN/ローガン』の感想だけで話を終えちゃる笑。


 この映画はロードムービーとしても良く出来ていると思います。日差しを避けるキャリバン(スティーブ・マーチャント)と軟禁状態のチャールズ(パトリック・スチュワート)と共に、隠れるように暮らしていた地は酷く渇いていて、その後逃げる道中、次第に景色が変わっていき、クライマックスへと向かう最中の背景は青々とした緑が増えていく。
 それぞれがしっかりと物語や登場人物の心情、状況とリンクしたメタファーのようになっているように感じました。だからこそあのラストシーンを素晴らしく感じてしまう。以上のような作り込みが欠如していたら、最後の『X』は、たまたまのアイディアだけの安っぽい演出になってしまっていたかもしれません。

 物語は終わってしまった……、そう思わされた刹那のこのシーンは「まだ終わっていなかった」と思わされる。最期のローラ(ダフネ・キーン)のあの行為は、ある種の儀式。新たな若きミュータントたちが、過去をしっかりと乗り越え、先に進まんとする姿を映すラストシーンは、悲しみと同時に清々しさも覚えます。アメコミ映画がR指定だなんて、デップー以外で相応に納得する理由が思いつかなかったんですけど、この瞬間にようやく理解できました。過激な描写のおかげでより迫力ある映像に出来るだけでなく、客層を絞ることでより強いメッセージ性や作品としての矜持のようなものを獲得できていた印象です。


 ローラとの関係性も『LAST RIDE』っぽくて堪らない。不器用なローガン、手癖の悪いクソガキ、でも最期の最後にちょっとだけ素直になれたところも、ヒゲ面がヒューゴ・ウィーヴィングに似ていたところも笑、その他諸々……、色眼鏡で観てしまったことは否めません。他作品のことばっかり引き合いに出してゴメンなさい。



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