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過去と現在【映画 ミステリと言う勿れ】#24



『伝えようとする努力もせずに解ってもらおうなんて考えるな。
でもお前が少しでも伝えようとしていたならオレは全力でお前のことを解る努力をする。』
byヤンキー母校に帰る

久しぶりに頭がぐわんぐわん揺れるようなおもしろい映画を観ました。
とりあえず、リンク。あらすじはここから。


言う勿れとか言いますけど、ミステリです。
ミステリですが最近のエンタメの潮流なんで、犯人側にも一分の理を持っておく。バックグラウンドを見せておく。
鬼滅の刃がバズらせた手法。
しかし、それだけで終わらせない強さがこの作品にはあります。

この作品の凄さを端的に表すと、
「謎解き×犯人の視点×歴史」

謎解きと犯人視点はタイトルと最近のバズです。それに歴史を加えることによって映画にとてつもない深みを加えています。負の歴史が負の歴史を塗り替える悪夢。それを生きがいとする朝晴に間違ってると断言する整は現代エンタメに蔓延る理由があれば悪も…と言う思想から真っ向から対抗して気持ち良かった。

今回の犯人となる彼は一家の歴史を背負って犯罪行為を行なっている。家業として犯罪行為に加担して、彼なりに意義をもって犯罪を行なっている。しかもそれが一代、二代の問題ではなく明治くらい(あいまい)から続いている。
若干、民俗学のような趣きもあって興味深い。ぎりぎり本当にありそうなリアリティラインが絶妙で良い。
自分の故郷でこんな過去はないかなとか、もしかしたら祖先がその様な過去があったらと思うと怖くなりますね。
そんな人怖味すら感じさせるミステリと言う勿れ。確かに名に偽りなし。

しゅん

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