見出し画像

【エッセイ】大学生に戻ったら

社会人になると、よく大学生に戻りたいなと思うことがある。

このような感覚は割と一般的なものな気がする。
大学生は社会人に比べて自由な時間があるし、仕事のストレスもない。授業では少し他のことを考えたり、多少居眠りしていたって許される。(ほんとはダメだが)
遊ぶ時間も一人でゆっくりできる時間もたっぷりある。趣味に没頭するのもいい。バイトを経験するのも良いし、もちろん勉学に励むのも正しいあり方だ。

ああ、大学生に戻りたい!

ではもし現時点から本当に大学生に戻ろうとした場合、どのような人生になるかシミュレーションしてみよう。

もちろん記憶はこのままで心も体も戸籍も18歳に戻るなんて、あり得ない絵空事をいうのは止めよう。
あくまで今これから自分が大学生にもう一度なることを想定するのだ。

ではシミュレーションスタート!
まず、現時点で私は28歳だ。誕生日がくれば29歳になる。そして今日は、2020年6月24日だ。今年の大学入学試験は、例年通りなら2021年の1月から3月頃だろう。(コロナの影響は考えないで置こう)

そう考えると、受験勉強期間は約半年ちょっとしかない。今現在の学力を考えるととてもまともな大学に入れる気がしない。実際の受験から十年経つのだ。無理もないだろう。やはり大学生になるなら、18歳から22歳まで通った大学相応がそれ以上の大学にはいるべきだろう。

なので、少なくとも受験勉強期間は一年半を想定して、大学入学は2022年の4月になる。
そうすると、自分はもう30歳だ。誕生日がくれば31の歳だ。既に干支が一周回っている。つらい。

しかも、受験勉強は一年半やるのは最低限なので、受験に失敗すればさらに伸びる可能性もある。

まあでもうまく22年に入学したとしよう。
授業はきちんと受けよう。この際だから、今まで勉強してこなかった学問に挑戦するのもいい。心理学、統計学、語学、建築学、宗教学、哲学、数学。何でもいい。どれも面白そうだ。

例えば、心理学を専攻したとしよう。
心理学を勉強して、人の心理、気持ち、行動、いろんなことが分かるようになった。素晴らしい4年間だった。ありがとう、心理学。

そして私は、34歳。立派な大人です。
さあこれから何をしようか。働こうか。
心理学でどうやって生きていこう。
心理学者になるか。でももう34歳。受け入れてもらえるだろうか。働き口もないのではないか。

いや、待てと。逆にこれはチャンスかもしれない。
4年前に篩にかけてしまった建築を学んでみたかったな。そういえば小さいころから建物や家が好きだった。自分の進むべき道は、建築だ。
大学を入り直そう。

大学を入り直すには受験勉強が必要だ。
今回は学生からのスタートなので、1年間の勉強で良さそうだ。入学時点で35歳。意外とまだ若者で通用するんじゃないかなんて思いながら、3度目のキャンパスライフ!

今度は勉強だけじゃなくて、趣味も充実させながら、過ごしてみよう。音楽でも始めよう。ギターとか弾けたらかっこいいな。この自由さが学生の良さだ。建築を学びながら、音楽もできる最高じゃないか。一年留年したのなんて、気にしない、期気にしない。

さあ、これからどんな人生を生きていこう。
年齢はもう40だ。仕事もしてない。結婚もしてない。
もうこれから人生の逆転は無理なんじゃないか。まともな人生には戻れないんじゃないか。

ならいっそのこと、もうずっと好きに生きよう。

やりたいことをやって、知りたいことを学んで、それで十分じゃないか。何をカッコつけていたんだ。
幸せの形は人それぞれじゃないか。楽しく生きたものが勝ちだ。

次は、哲学を勉強しようか。

・・・


とまあ、妄想を膨らましてきたが、いかがだろうか。
そんな人生あり得ないって思いましたか。それともいい人生だねって思いましたか。こうはなりたくないって思いましたか。

自分は割と楽しそうだなと思っちゃいました。
実際に仕事をやめて、大学に入り直す勇気は今のところないけど、いざとなったらこういう道も有るなと心のどこかで考えたら、少しは楽になれるかも。

こんなふざけた内容のnoteでも良いのだろうか。
まあエッセイなので、良しとしましょう。
それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?