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リトル・フォレストを観た感想

舞台は東北地方の小さな集落、小森。 主人公「いち子」が、都会から小森の実家に戻ってきて生活する様子を、四季を通じて淡々と描かれていた。 大きなテーマの一つが、「食」。 置かれた環境の中で、試行錯誤して作物を育て、適した収穫時期と方法を使い、時には山菜や実を見極めて採る。 季節の作物と、味を楽しむための調理法。 長い冬を越えれるような住居の構造や、食物の保存方法。 食卓の一皿が出来上がるまでの過程や労力も描かれていた。 総じてめっちゃおいしそう。 そして、食と同じくらい自分

    • 日常に溶け込んだ、見えないやさしさに気づく。「街の上で」を観た感想

      下北沢が舞台の、様々な場所と人間模様を描いた映画だった。 熱を帯びた物語ではなく、生活範囲内での常温。いつかはなくなる、いつもの街の日常が描かれていた。 印象に残った場面「何食べたんですかね」 青とカフェの店長の会話。何気ない会話中、店長がぽつぽつと話し始める。 以前、知人が店に来てくれたが、満員で入れなかったという。 誰かが悪いわけではない、日常のよくある風景。 しかし「その知人が翌日に亡くなる」という非日常があり、どこか思うところがある店長。 そんな店長へ、「(知人が

      • 名作JRPG、「グランディア」を今更やってみた

        なぜプレイするに至ったか1997年にセガサターンで発売された、屈指のJRPG「グランディア」。 「屈指の」とか偉そうに言ってるが、最近まで存在すら知らなかったタイトルだ。 2022年2月、とある感染症にかかってしまい、10日ほど強制自宅療養となってしまった。 熱や症状が引いた後、さてこの空白の時間をどうしようかと考えたところ、そういえば以前、友人と懐かしのゲームについて話した時に勧めてくれたタイトルがあったなと思い出した。 それが「グランディア」だ。 早速Steamで検索。

        • 2022年2月に読んだ本3選

          1月はちょこちょこつまみ読みしかしてなかったので、紹介できず。 2月は良い本を読めたなーという、良い読了感がある。 ウルトラライトハイキング最近、友人の影響で登山にハマって、低山ハイキングをよくしている。 そんな中、リスペクトしているGo Ando氏の「山と道」についてのnote記事で本書が紹介されており、興味があったので読んでみた。 ULについての知識が深まったし、これは生涯にわたるバイブルになる予感がする。 これを読むまでは、ULとは軽量化の技術であり、身体的負担を減

        リトル・フォレストを観た感想

          2021年12月に読んだ本2選

          年の瀬でばたばたしていることもあり、12月はあまり読書ができませんでした。 今月はサクッと読める2選です。 行動最適化大全読みやすかった! これは読書苦手な人でもサクサク読めると思う。 2部構成になっており、前半がイラストメインで「〇〇したらいいぞ!」、後半がそのエビデンス(根拠)といった内容。 文字読むのが苦手な人は、1部のイラストページをパラ読みするだけでもするべきことがわかる。 後半も簡潔にまとめられており、読みやすい。適度に広く浅くといった感じ。 とりあえず、朝散

          2021年12月に読んだ本2選

          2021年11月に読んだ本4選

          今月から、毎月読んだ本をまとめていきたいと思います。 自分の備忘録も兼ねて、紹介できたら! 今月は4選。よろしくお願いします。 どこにでもあるどこかになる前に。~富山見聞逡巡記~著者と、著者の地元である富山県の話。 町の再開発が進む中、町の在り方について、着色されていない生の声や体験が記されていた。 安易に「田舎最高!」とか、「再開発反対!」と言うつもりはない。 しかし、画一的な町になっていく危機感であったり、日々の生活に溶け込んでいる豊かさ、のようなものが確かにあるとい

          2021年11月に読んだ本4選