平野玲音

オーストリア在住のチェリスト・文筆家。東京大学で美学芸術学を専攻、表象文化論コース修士…

平野玲音

オーストリア在住のチェリスト・文筆家。東京大学で美学芸術学を専攻、表象文化論コース修士課程修了。アレグロ・ヴィーヴォ賞ほか受賞多数。『クラシック100の味』を出版し、『音楽の友』海外レポートをレギュラー担当。コンサートや取材の現場から、ネット直送!「オーストリアの今」を届けます。

最近の記事

オーストリアのミサでバッハ《無伴奏チェロ組曲第4番》を献奏

 3月24日(日)オーストリア時間8時(日本時間16時)より、オーストリアのプルクシュタル教区教会での「枝の主日 祝典ミサ」でチェロを演奏します。  下記の教区教会ホームページの「Livestream」のところをクリックするとライヴストリーミングをご覧になれます。  ミサの進行に合わせ、バッハ《無伴奏チェロ組曲第4番》よりプレリュード、アルマンド、サラバンド、ジーグを弾く予定です。

    • 再生

      陸前高田出身 菅野祥子「春なのに」東日本大震災復興ソング

      東日本大震災の津波で大切な故郷が壊滅してしまった直後、菅野さんの心の奥から生まれた歌。私は前奏などをチェロで弾きました。CDの収益金は陸前高田の復興のために使っていただいています。 菅野祥子(ヴォーカル) 平野玲音(チェロ) 呉睿然(ピアノ) http://reine-h.com/discography.html にて好評発売中

      • 室内楽コンサート「ドイツ3大Bとウィーン」

         4月11日武蔵小金井の宮地楽器小ホールにて、室内楽コンサート「ドイツ3大Bとウィーン」に出演します。バッハ(Bach)・ベートーヴェン(Beethoven)・ブラームス(Brahms)はドイツ出身ですが、隣国オーストリアのウィーン抜きには語れません。ウィーンで学んだヴァイオリンの上野真理さん、プラハで学んだピアノの小田裕之さんとの共演も楽しみです。

        • 『音楽の友』2024年1、2月号とwebマガジン「ontomo」

           『音楽の友』1、2月号には、「音楽とともにたどる聖地巡礼の旅」やウィーン・フィルのニューイヤーコンサートなど、オーストリアに関する記事が満載です!  webマガジン「ontomo」のナビゲーターも務めることになり、そちらには、「音楽ファン憧れの芸術の都 オーストリア・ウィーンで、うっとり音楽に浸る旅を」「オーストリア音楽トピック2024」の二つの記事が載りました。

        オーストリアのミサでバッハ《無伴奏チェロ組曲第4番》を献奏

          平野玲音ファンクラブ 「コンサートとファンの集い 第14回」

           4月6日広尾のシェ・モルチェで、「コンサートとファンの集い 第14回」に出演します。コロナで長らく中断されていた、美味しいお料理つきの開催です(以前はビュッフェでしたが、今回は正餐)! 会員以外の方も、どうぞお気軽にご参加ください。

          平野玲音ファンクラブ 「コンサートとファンの集い 第14回」

          指揮者オメル・メイール・ヴェルバーのインタビューとウィーンからの公演レポート

           ジャパン・アーツ公式サイトに、指揮者オメル・メイール・ヴェルバーへのインタビューと彼の公演レポートが載りました。とても興味深いインタビュー、素敵なオペラやコンサートでしたので、ぜひお読みになってみてください。 ウィーン交響楽団指揮者 オメル・メイール・ヴェルバー《直前インタビュー》 オメル・メイール・ヴェルバー ウィーンからの公演レポート

          指揮者オメル・メイール・ヴェルバーのインタビューとウィーンからの公演レポート

          ウィーン・フィルの第84回ニューイヤーコンサート

           一昨日、2024年元旦に、ウィーン・フィルの第84回ニューイヤーコンサートを聴きました。コンサートの詳細は、『音楽の友』2月号に掲載される予定です。  昨年末にウィーンなどを標的としたテロ予告があったため、多くの警官たちが周囲をガード。コンサートのチケットを持っていないと、楽友協会ホールに近づくことすらできません。  ホールの中はいつも通りで、美しい花々に飾られていました。この日の指揮者は、ベルリン生まれのクリスティアン・ティーレマン。9作品がニューイヤーコンサートに初

          有料
          200

          ウィーン・フィルの第84回ニューイヤーコンサート

          平野玲音 著『クラシック100の味――ウィーンの演奏は上手いより美味い』

          2019年に彩流社より出版された著書。食の冊子『百味』に長年連載してきたエッセイをもとに、いかにも「音楽の都」ウィーンらしいと思える100の味を集めました。 第1章では、チェリストとして伝えたいこと――ウィーン流の味わい深い演奏に、易しい言葉で迫ります。日本とオーストリアとで深く学んだからこそわかる部分で、こうした視点で書かれた書物は珍しいよう。 第2~5章は、オーストリアの音楽と食をテーマに自由に綴ったエッセイ集。クラシックの歴史が詰まったカフェなどの、オイシイ情報満載

          平野玲音 著『クラシック100の味――ウィーンの演奏は上手いより美味い』

          再生

          CD『赤いはりねずみ――ウィーンのブラームスと仲間たち』より ロンド(ドヴォルジャーク)

          第7回TYサポート作品に選ばれた、2枚目のCDです。ブラームスをメインに、彼がお気に入りのレストラン「赤いはりねずみ」で会った仲間たちのチェロ曲を集めました。 平野玲音(チェロ) スレブラ・ゲレヴァ(ピアノ) http://shop.jeysmusic.com にて好評発売中  オーストリア国家奨学金の制度を通してチェコの作曲家アントニン・ドヴォルジャーク(1841-1904)を知ったブラームスは、出版人ジムロックに推薦するなど親身にドヴォルジャークを手助けし、ドヴォルジャークはしばしばウィーンのブラームスを訪問し、二人は温かな友情を育んでいきました。  1891年作曲の《ロンド》は、チェコの歌や民俗舞曲を下敷きにしている傍ら、ブラームスとの友情の所産でもあります。《ロンド》や《ドゥムキー・トリオ》を含むいくつかの作品が出版される運びとなった頃、ドヴォルジャークは遠いアメリカに滞在していたため、ジムロックはそれらの校正をブラームスに依頼したのです。快く時間を割いてくれた巨匠が、「喜ばしい創造物」に触れることを心から楽しんだ――そう伝え聞いたドヴォルジャークは、感謝と感動の念に包まれたのでした。(ライナーノーツより 平野玲音)

          CD『赤いはりねずみ――ウィーンのブラームスと仲間たち』より ロンド(ドヴォルジャーク)

          再生

          平野玲音(チェロ) プロフィール

           オーストリア在住のチェリスト・文筆家。「平野玲音の演奏は、ピュアで豊かな音楽性によりウィーンの香りを客席まで運んでくれる。これはテクニック重視の現代の音楽界にあって大変貴重なことだ」(『音楽現代』評)  チェリストの両親のもと東京に生まれ、3歳よりピアノを始める。9歳よりチェロを山崎伸子女史に師事、中学校在学中にコンサート・デビュー。東京大学で美学芸術学を専攻し、表象文化論コース修士課程修了。2002年よりウィーンに留学、ウィーン・フィルのG. イーベラー氏に師事、ウィー

          平野玲音(チェロ) プロフィール

          再生

          オーストリアのフェスティヴァルから 《ウィーンはいつもウィーン》

          クレムス市のフェスティヴァル「Alles Marille」に招聘されてデュオを演奏。シュランメル音楽をヴァイオリンとチェロで弾くのはかなり珍しいそうです。 Crem[one]ser Duo クレモネーザー・デュオ ヨハネス・ヴェルス(ヴァイオリン) 平野玲音(チェロ) シュランメル:ウィーンはいつもウィーン ヨハン・マイヤー:オーバーレントラー ヨハン・シュトラウス2世:心うきうき

          オーストリアのフェスティヴァルから 《ウィーンはいつもウィーン》

          再生

          オーストリアの温泉・グルメ・オペレッタ旅行

           『音楽の友』の取材のために、8月5~7日にオーストリアの秘境(?)を訪問。ウィーンのずっと南、ハンガリー・スロヴェニアとの三国国境の近くです。当時この地域では大雨による氾濫や地滑りが起き、辿り着けるかドキドキしながら出発しました。  川の水位が上がっていたり、道路が崩れて片側交互通行になっていたりはしたものの、ウンターラムの小さなホテルに無事到着。  「ヴィラ・テルマーレ」は、家族経営のかわいらしいホテルでした。自然の真っ只中にあり、バルコニーから外を見ると緑一色。

          有料
          200

          オーストリアの温泉・グルメ・オペレッタ旅行

          再生

          CD『レイネ デビュー』より タイースの瞑想曲(マスネ)

          フランスゆかりの曲を集めたデビューCD。《タイースの瞑想曲》を、ヴァイオリンではなくチェロで演奏しています。 平野玲音(チェロ) メロディ・プファンナー(ピアノ) http://shop.jeysmusic.com にて好評発売中

          CD『レイネ デビュー』より タイースの瞑想曲(マスネ)

          再生

          サンクト・マルガレーテン採石場のオペラ《カルメン》

           2023年オーストリアの野外オペラ・フェスティヴァル、第3弾はブルゲンラント州のサンクト・マルガレーテン採石場から。ヨーロッパ最大級の舞台ですので、公演評は『音楽の友』10月号の海外レポート「今月の注目公演」に載る予定です!  魅惑的なカルメンが、花ならぬ石を手にしているポスター。いったいどんな舞台になるのでしょうか? 7月12日~8月20日の期間中、私は7月29日に訪れました。  (この写真にもバスが写っていますが)ウィーンからは専用のシャトルバスが出ています。一昨年

          有料
          200

          サンクト・マルガレーテン採石場のオペラ《カルメン》

          オーストリア最古の城の一つ、ガルス城のオペラ《アイーダ》

           2023年オーストリアのオペラ・フェスティヴァル、第2弾はガルス城のヴェルディ《アイーダ》。7月15日~8月5日の期間中、私は7月22日に訪れました。  ガルス城は丘の上にそびえているため、ガルス-トゥーナウ駅からシャトルバスに乗ると楽です。このシャトルバスは無料で予約も不要なのですが、終演後には迎えに来てくれません(無駄に待たれませんように)。  壁に貼られたポスターに、「OPERNHAUS DES WALDVIERTELS」(ヴァルトフィアテルのオペラハウス)と書か

          有料
          200

          オーストリア最古の城の一つ、ガルス城のオペラ《アイーダ…

          クロスターノイブルク修道院の野外オペラ《ドン・カルロ》

           オーストリアの7~8月は、フェスティヴァルのハイ・シーズン! 7月中に各地を回り、3つの野外オペラを鑑賞しました。公演評は『音楽の友』9・10月号の「海外レポート」に掲載されるのですが、ここではそれにまつわる裏話――会場のきれいな写真や取材中のハプニングなど、ジャンルを超えた現地の空気をお伝えします。  一つ目は、クロスターノイブルク修道院の中庭で上演されたヴェルディ《ドン・カルロ》(7月8日~8月4日)。天気に恵まれ、7月14日の舞台を楽しむことができました。900年以

          有料
          200

          クロスターノイブルク修道院の野外オペラ《ドン・カルロ》