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クロスターノイブルク修道院の野外オペラ《ドン・カルロ》

 オーストリアの7~8月は、フェスティヴァルのハイ・シーズン! 7月中に各地を回り、3つの野外オペラを鑑賞しました。公演評は『音楽の友』9・10月号の「海外レポート」に掲載されるのですが、ここではそれにまつわる裏話――会場のきれいな写真や取材中のハプニングなど、ジャンルを超えた現地の空気をお伝えします。

ウィーン近郊クロスターノイブルクの修道院

 一つ目は、クロスターノイブルク修道院の中庭で上演されたヴェルディ《ドン・カルロ》(7月8日~8月4日)。天気に恵まれ、7月14日の舞台を楽しむことができました。900年以上の歴史をもつ修道院なので、オペラ抜きでも訪れる価値が十分あります。

ヴァイオリンを持った天使の像

 内部は見学ツアーでしか見られないのですが、それ以外の場所にもごくさり気なく、こんな素敵な天使の像が。(実は、初めて来た時よく調べずに、最初に入った展覧会から修道院に入れないかとうろうろしていて見つけました……。それぞれ別のチケットですのでご注意を)

見学ツアーで通った回廊

 見学ツアーに参加すると、修道院の詳しい歴史を聞きながら、内部の教会や貴重な祭壇などを見て回れます。それとは別に、修道院が営んでいるオーストリア最古のワイナリーを見学できる「ワインケラーツアー」なるものも。地下にあるので夏でも涼しく、最後に試飲もできるので、ワイン好きには最高です。その名酒は、日々のミサでも使われている――。オーストリアでは、歴史、建築、音楽、宗教、食など何もかもが関わり合っているのですね。

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