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noteに書かれるテーマの分類と傾向/書きやすい文章と書きにくい文章

令和という新元号を聞いたときの衝撃でnoteを始めてから、早いもので5ヶ月が経ってしまった。書いた記事は5ヶ月で30記事と多くも少なくもないけれど、記事を読み書きしているうちに人によってテーマ選択には個性が出るし、自分にとって書きやすい文章と書きにくい文書があるということがだんだん分かってきた。そこで、noteの内容になるテーマについて大まかに分類をした上で自分にとってはどのような文章が書きやすいのか、自分のようなタイプの人がnoteで一定の評価を得るためにはどのようにしたらよいのかということを考えてみることにした。

1.分類

ぱっと考えた限りnoteに書く内容というのは概ね以下のように分類できるのではないかと思う。

①知識伝授×社会派

noteはほかのブログやSNSと比較して、この手の記事が多い印象がある。例えば、ベンチャー企業の経営陣がビジネスのことを書くとか、語学堪能な人が学習法を伝授するとかがこれに当たる。経験豊富な人間の知識やノウハウをこうも簡単に摂取できる時代というのはありがたい。

②知識伝授×プライベート派

上記とは異なり、社会的な意義はあまりないかもしれないけど生活の役に立つような知識や経験を伝授するタイプの記事もある。例えば、恋愛相談に対してアドバイスをするとか、観光地のオススメの場所を載せるとか、製品のレビューを書くなどが考えられる。私はわざわざ口コミサイトなどをるのがめんどくさいので、ついだらだら見てしまうnoteのようなサービスでおすすめ情報を載せてもらえるとずぼらな私でも情報を得ることができるのでとても良い。

③意識改革×社会派

単に情報提供をするにとどまらず、もっと人々の意識を変えていこうと意見表明をするような記事もnoteでは多いような気がする。働き方をこう変えていこうとか、もっと若者は政治に関わるべきだとか、そういうようなあれ。一般人がネットを通じて社会を変えていける力を持つ世の中というのは素晴らしい。

④意識改革×プライベート派

と書いてみたけど、意識改革を求めることによりどんなプライベートな問題も社会派に属してしまうような気もする。「知識伝授×プライベート派」に挙げた恋愛や観光に関する単なる相談ならプライベートな感じがするけれど、夫たるものこうするべき!とか、観光に行くなら安全に本当に気をつけないと死ぬぞ!とかだと、社会派に寄ってくる不思議。

⑤自己表現×社会派

知識を伝えるでも人の意識を変えるでもなく、単に私はこう思いますとだけ伝えるのがこれ。例えば、こうすると仕事の効率が上がる!(知識伝授)とか、働き方をこう変えなきゃ!(意識改革)とか書くのではなく、私はいまこう仕事してるけど仕事が遅くて困っているんだよなあというだけのもの。

⑥自己表現×プライベート派

本来ブログやSNSはこれがベースであるように感じる。今日学校があってこんな話をして面白かったとか、今日は好きな人とこんなにお話できて楽しかった、とか。もっと深くまで掘り下げた自己分析や他己分析とかも多く存在する。

書いてから思ったが、作品披露型(4コマ漫画や小説、ネタなど)など、上記に当てはまらないパターンは他にもあるのかもしれない。また、社会派かプライベート派の区別も、例えば語学は趣味ということでプライベートなのか?それとも国際化という文脈で社会派なのか?とか考えてるうちに分からなくなった。ま、そこは書き手の意図によるということで誤魔化そう。

2.傾向

個人のnoteなんて何を書いてもよいのであり、そこに優劣があるということではないけれど、やはり文章のテーマや型については人によってある程度傾向や癖が見られる。
どの型の文章を書く傾向にあるかは、向き不向きや、性格の違いによるところが大きいのであろう。

①知識伝授派

知識伝授派の文章が多い人はおそらく日頃から気に入ったものがあれば他人に伝えたいと思う気持ちが強くて、それが文章にも現れるのであろう。率先して知識やおすすめを伝えたいという気持ちがあるからこそ、読んでいても文章が生き生きしているし、そのような記事が増える傾向にあるのではないかと思う。そして、相手に情報が伝わりやすい文章にするために、ある程度内容を省略したり一般化したりすることもときには必要になる。

②意識改革派

意識改革派の文章が多い人は、生活の中で感じた息苦しさや不満を解消したくて、身近なところから意識改革をしていこうと思うからこそ、そういう文章が増えるのだと思う。そして、募る想いを伝えたいと思うからこそ、気持ちが熱くなり、力強い文章が生まれるのであろう。メッセージが最も伝わるような言い方を探すために、内容のメリハリには注意することになる。

③自己表現派

自己表現派の文章はおそらく誰でもある程度は書けるけど、自分の考えを突き詰めたいとまで思わない人はいるだろうし、せっかく何かを考えたのであれば自分だけの思いとしてとっておくよりも、考えや意見を人に発信して役に立ったり社会を少しでも変えたりしたいと思うような人も多いはずだ。それを乗り越えて、またはそう思うこともなく、自分自身に向き合って書いていくのが自己表現派なのだと思う。自己表現派の場合、自分の考えを素直に思ったままに書くことが一番なのであろうが、考えを言語化することには苦労がある。それはどの型も同じか。

このように、人によって好む文章の型が違うからこそ、同じ事象を扱おうと思っても伝え方が異なってくる。内容が社会派かプライベート派かということについても、人によって感心の度合いは異なると思う。自分のプライベートに関心のない人はいないはずだが、プライベートについて書きたくない人はいるし、逆に社会派の文章は重くて嫌だという人もいるだろう。

3.自分

自分個人について言うと、私の文章は基本的に自己表現×プライベート派、たまに自己表現×社会派であって、知識伝授や意識改革的な文章は多分書いていないと思う。私は16タイプの性格診断をしてもほぼ毎回ISFP型と出るほど、自分について考えることが好きで他人に対して影響を与えたいと思わない性格であるので、あんまり他人になにかを布教したり説得したりすることが得意ではない。そのため、自分自身で思ったことについて書こうと思うとプライベートであれ社会派であれ自然と自己表現派の文章になってしまい、経験したことについて知識として伝えたりこういう世界になってほしいと伝えたりすることは得意でない。

具体的には、最近は職場のリクルート活動に関わることが多かったのでたくさん思うところがあり、採用側から見たリクルート活動について書きたいとずっと思っていた。そして、せっかく書くなら就活生の参考になるような文章を書こうと思ってnoteを開いた。けれども、最初の注意喚起までは書いたものの、本題がなかなか書き出せない。
そこで、私は就活生に何を伝えたいのかをまず考えようと思ったけれど、特に何もないのである。正確には、同じような業界を目指す人向けに書くのであれば何かしら伝えたいことはあるんだけど、ここでは自分の職種をはっきり特定されたくないと思っているので、そこで就活生一般に対し何か言いたいことはないかと考えたけれど、やっぱり思い浮かばない。特に筆が進まなかったのでまずは自分が思ったことを淡々と書き進めようかなと思ったけど、そうしているうちに、書きやすいテーマと書きにくいテーマについて書くのも楽しいかもと思って今の記事を書くに至っている。

4.自己表現派が生き残るために

noteは比較的意識高い系サービスなので、noteらしい文章というと知識伝授派か意識改革派になるのだろうと思う。それに、そもそも会ったこともない他人の私生活なんぞ誰もそんなに興味がないわけで、自己表現派はあくまでも自分と向き合うことに重きをおくべきで、pvを稼ぎバズることには向いていない文章だと感じる。
私も普段淡々と思ったことを書いているだけなので、特に文章がバズった経験はない。しかし、noteやSNSを見ていると自己表現派の記事でもバズることはあり、すごいなーと思うので、せっかくなので見ていて思ったことを書いてみることにする。

自己表現派がバズる場合、種類は大きく分けて以下の3つだと思っている。

①有名人が書いた文章

ファンの多い有名人であれば一般人とは打って変わり、今日何をしたかというだけの情報でも価値のあるものになる。有名人であればちょっとした内容であってもその人の生活そのものに皆興味があるので、少しでも面白い文章を書けばそりゃもういいねがたくさんつく。一般人から有名になるのは難しいと思うが、下記2や3の文章を作るうちに有名になって自分をブランド化してしまえばあとは適当な文章でもそれなりに人の関心を得ることができる。

②共感できる文章

言われてみれば誰でもそう思うような内容だとしても、うまく言葉で説明できると共感の嵐となりバズる。普遍的な内容だからこそバズるのであり誰でも思いつける可能性はあるのだけれど、そもそも共感ポイントに気づく難しさと、それを的確な言葉で表現する難しさのどちらも存在する。

③文体が面白い文章

共感まではできなかったとしても、この人面白いなー読ませる文章書くなあと思えればバズる。ネタとして面白いこともあれば、文章が綺麗なタイプもいる。ここに至るまでにはセンスを身につけるほか、文章をたくさん書いていく必要があるのだろう。

私自身はこのどれも身につけてないからこそネットの隅っこで文章を書いているだけだけど、ゆくゆくはもっと自分の気持ちを表現し尽くせるようになりたいと思う。2のように共感できるような人間の本質みたいなものを見つけられたら楽しいだろうし、3のように綺麗な文章を目指すのもいいだろう。日頃から文章に気をつけていれば上達もあるのかもしれないけど、バズるとか云々以前に、思ったことをそのまま書くことが楽しいのでついつい書いてしまう。

5.最後に

今まで私はnoteで自分のことばっかり書いていたけれども、文章にも色々タイプがあるよなと思って考えを書いているうちに、せっかくならもう少し読みやすく共感の得られる文章にならないかと思い、感情を切り落としつつ分析的かつニュートラルな文章にしようと思い推敲をしていった。おそらく知識伝授派寄りの、普段書かないような文章を書いていたので楽しかったけれど、やっぱり私は心の赴くままに文章を書いていくほうが好きだと再発見した。
とはいえ、またタイプが異なる文章も書いてみたいと思っている。自分のしている勉強がもう少し実を結んだら勉強法を紹介するのもいいと思っているし、何か伝えたいことがあればメッセージ性のある文章を書くのもまた良い。
文章には無限の可能性があって、自分なりになにかを考えて言葉にしていく作業は非常に楽しい。

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