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スズキに赤ワイン! ハニーマスタードソースにスペイン北東部ソモンターノの赤ワイン

フィシュルから2回目の定期注文が到着。1ヶ月毎に6商品が届くプランを選び、今回は以下が到着。
・スズキのハニーマスタード
・サワラのおかか和え
・ブリのハーブオイルマリネ
・メダイの花椒オイル和え
・ヤズの中華風カルパッチョ
・サバの煮物用タレ漬け

1回目の6商品についてはこちらにまとめている。クロムツの美味しさに気付かせてくれた。

この日はスズキのハニーマスタードをセレクト。

加熱用で流水で10分少々の解凍の後、フライパンで両面を数分ずつさっと焼いて盛り付け。

ハニーの甘さとマスタードのスパイスが渾然一体となったソースにより、スズキの風味が際立つ。いつもはおとなしかったのにこんなに主張したっけ。磯の香りやほんのりと素朴な土っぽいフレーバーも立ち上がり、ソースの中にしっかりとスズキが存在。

魚料理となると白ワインにいきがちだが、マスタードのスパイス感を起点につなげようとイタリア アブルッツォ州のオレンジワイン(ピノ・グリージョ品種主体)、スペイン北部ソモンターノの赤ワイン(テンプラニーリョ品種)を合わせてみた。アブルッツォ州のオレンジワインの滋味は期待通りマスタードにもスズキの磯の香りにも寄り添ってくれたが、ソモンターノ地区の赤ワイン期待以上のパフォーマンス。味付け次第で赤ワインとスズキもいける。

さて、スズキのハニーマスタードとそれぞれのワインの相性について。


エナーテ, テンプラニーリョ, スペイン, ソモンターノ, 2020, 1,980円
Enate, Tempranillo, Somontano D.O, Spain, 2020, 14.5%

ピレネー山脈の麓、フランスとの国境に近いスペイン北東部アラゴン州ソモンターノ。原産地呼称認定(D.O)は1984年と比較的新しく、テンプラニーリョなどのスペイン古来の品種に加えて、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ、ゲヴェルツトラミネールなどの国際品種から洗練されたワインを生み出す。
香りには完熟ブラックチェリーのハリのある果実香にチェリーリキュール。鼻が乾きを覚えるほどアルコール高いが茎のニュアンスありジャムより青果の印象。よく馴染んだ樽香。
風味は非常にパワフルな果実味とアルコールを備えつつ、的確な酸味とフレッシュ感あり、エレガントな抜け。タンニンはやや荒く微かな塩味と共に舌に渇きを与え非常に長い余韻。

スズキのハニーマスタードにワインを合わせる。果実味とタンニンにより、どうしてもワイン優位になる部分はあるが、ワインの果実味とスパイスのヒントがハニーマスタードにきれいに繋がり、スズキの風味にも調和。赤ワインの押し込みがある分、不思議と魚の生臭さは立たない。赤ワインとの意外な好相性に好評価を与えたい。スペインの星付きレストランの大半にはエナーテのワインがリストされているとのことだが、さすがのフードフレンドリー。相性: ★★★★☆


ファビュラス・フォエミネ, ピノ・グリージョ, イタリア, アブルッツォ州, 2021, 13%, 2,475円
Fabulas Foeminae, Pinot Grigio, Italy

アブルッツォ州マジェラ国立公園内のPretoro自治区内(標高602メートル)に畑を所有。
カモミールと地元の植物から搾取した野生酵母を使用。ピノ・グリージョを主体に大樽で発酵後、さらにアンフォラと木樽で熟成させたオレンジワイン。ピノ・グリージョ85%、その他15%。
黒ブドウのロゼワインのような鮮やかなチェリーレッドの色調。
香りにはフレッシュな巨峰のジュース、チェリーリキュール、切って少し時間が経過したグリップのあるリンゴの香り、ほのかにシソエキス。ゼラニウムやバラのフラワー香。
味わいにはブドウの滋味と旨味の密度が凄まじくとろっとした口当たり。陶器の引き出すブドウの力か。涼やかな酸味、余韻にほのかなタンニン。もはやピノ・グリージョを超越。

スズキのハニーマスタードに。ワインの果実味の柔らかい甘みとオレンジワイン特有の滋味はハニーマスタードとの調和が素晴らしい。そのまま継ぎ目なくスズキにも繋がり上品に脂の風味を際立たせる。相性: ★★★★☆

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