久しぶりの六本木にて所用を済ませた後、ミッドタウンDean&Delucaで夜ご飯を調達。いつも行く近所の大衆スーパーとは異なるラインナップに浮き足立つ。
期待通りおしゃれなお惣菜を発見、”鯖のグリルとクスクスのモロッカンサラダ”。100gあたり519円。鯖にお野菜はかぼちゃ、チェリートマト、パクチー、そしてクスクス。味付けにはスパイス、ココナッツ、レモン果汁など。

クスクスまみれの小さな鯖の身を齧ると、アラビアンなスパイス香が広がる。パクチーの香りもエキゾチックさを上乗せする。かぼちゃの甘みがアクセントになりスパイスが際立つ。かぼちゃは夏に収穫のピークを迎えるが、数ヶ月間保管された後、水分が程よく抜けて甘くなってから秋に出荷される。かぼちゃの甘みに秋を感じる。

合わせたのはイタリア サルディーニャ島の白ワイン。ヴェルメンティーノで造られたもの。ワイナリーは元々、19世紀からヴェネト州ソアーヴェの丘フィッタでワイン造りを続けていた。現在はサルディーニャ島でヴェルメンティーノ、カンノナウなどのローカル品種でワインを生産。

シルヴィオ・カルタ. ス・プッドゥ, イタリア, ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ, 2021, 2,101円
Su Puddu Vermentino Di Sardegna Silvio Carta

中庸からやや軽快な色調。
柑橘、ハーブ、ナッツがバランスよく鼻腔をくすぐる、大樽発酵かほんのりとバニラ、バニラビーンズのスパイス。
みずみずしくも充実の果実味には塩味とほんのりとミネラル、酸味は中庸、余韻にはほのかなビターネス、まったりとした乳飲料、ヨーグルトのようなタッチ、充実の余韻。

鯖のグリルとクスクスのモロッカンサラダにワインを合わせる。アラビアンなスパイス香とパクチーをまとったクスクスに、ワインの潮香とミネラル、ほのかな乳飲料系のタッチが絶妙にシンクロ。このシンクロの高さに比べると鯖のグリルとは平凡レベルだが、青魚のワイルドな香りもしっかりと包む。サルディーニャ島の南はすぐアフリカ大陸。そのアフリカ大陸北部モロッコのクスクスに絡むスパイスは、サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種に素晴らしいシンクロの高さを見せてくれた。相性: ★★★★☆

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