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やっぱり歌が好き「SKYE2022ツアー」へ行った。

昨日、オーチャードホールで行われた「SKYE」の公演に行った。SKYEとは鈴木茂、小原礼、林立夫、松任谷正隆によるおじさん新生バンド。ゲストに奥田民生、尾崎亜美、荒井由美(あえてこう名乗ってたよう)を迎えてのファーストツアー。急に誘ってもらって、車に乗せてってもらえるということで、行くことにした。簡単に折りたたみできない私の車椅子は車に乗らなかったのだが、さすがオーチャードホール。車椅子が借りられ、駐車場から車椅子席に案内された(事前連絡は必要です)。

というわけで、SKYEの公演。お客さんはやはり私くらいから上の年代が多い。はっぴいえんどやキャラメルママ、ティン・パン・アレー、ミカバンドなどを聴いてきた世代。

音楽業界の第一線でキャリアを重ねたおじさんたちがそろそろ自分達の楽しみのために音楽やるかって感じのSKYEは、70年代後半から80年代前半のシティポップの香りする軽やかサウンド。80年代前半頃の世界の空気がずっと軽かった頃を思い出す。

ボーカルもこの4人が務め、長年のファンもほのぼのとした心持ちで見守ってるようなステージだった。松任谷正隆って歌うんだあ…ってちょっとした驚きもあった。

ただやはり、絶対的なメインボーカルを欠くバンドは、演奏やアレンジが素晴らしくても印象がややぼやける。それはゲストとして、まず奥田民生が登場した時に顕になった。

彼がボーカルをとった途端、ステージが躍動し始めた。

「さすらい」や「イージュー★ライダー」などお馴染みの曲をやったのもあるが、歌の力の大きさに改めて驚く。どんないい楽曲も誰が歌うかが重要だというわかりきったことを目の前であからさまに見せつけられた。おじさんたちもそれわかっててゲスト呼んだんだろうな。

その後登場した尾崎亜美とユーミンもさすがの魅力のボーカル。やはりバンドのセンターに立ってファンの視線を一線に浴び、人々の思いのすべてを背負ってきたスターは歌にこもる魂が違う。SKYEの4人も音楽業界では第一線でやってきたレジェンドだが、歌の力の違いは残酷なまでにあからさまだった。

それに、ステージに立つときは人間を超越した何かになれる人じゃないとスターにはなれないんだよなあ・・。SKYEの演奏も、そういうスターボーカルを得た途端、何倍にもカッコよくなる。

公演の最後の方、尾崎亜美とユーミンと奥田民生が、「亜美と由実と民生」ということでパフィーの曲をやった。「アジアの純真」「これが私の生きる道」などメドレーで大盛り上がり。

その後、民生の「マシマロ」、尾崎亜美の「天使のウインク」(松田聖子に提供したやつです)、ユーミンの「14番目の月」。全部歌える。
私は車椅子で、前の人でステージが見えなかったが、音だけで十分。マスクの中で、今の状態で出る限りの声で一緒に歌った。亜美、由実、民生と一緒にこんなかっこいい演奏で歌えるなんてサイコーだ。涙出そう。

車椅子の返却もあって、アンコール前に出てきたので、アンコールで何をやったかは知らないのだが、出てくる時に、ユーミンが「卒業写真」を歌い始めるのが遠くで聞こえた。

このところあまり出掛けられてないが、誘ってもらって、思い切って出掛けてよかった。胸の鎧のせいで深呼吸できず、腹筋や横隔膜が動きづらいからカラオケにもしばらく行っていない。歌を歌うことを忘れていた。でも、今日は自然に声が出た。大音響の中で自分の声がどれだけ出てるのかも定かではないから、静かなところで聞いたらひどい歌かもしれない。でも、自然に心の底から歌が口をついて出てきた。

歌は命だと本気で思った。

奥田民生がソロボーカルをとった「さすらい」や「イージュー★ライダー」では、これまでの人生の中で奥田民生の曲にもずいぶん勇気づけられたことを思い出した。

歌は人生💓
やっぱり歌が好き。

この公演の模様は9月30日20時よりスペースシャワーTVで放映されるそうです。

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