製作者：エドガー・ドガ（フランス）1834～1917
作品名：Waiting
製作年：1879-82

１：何が描かれているか

2人の女性がベンチに座っている。手前の女性は白いドレスにバレリーナシューズを履いていて、青と緑の中間の色のリボンをしている。奥の女性は黒い帽子に足が隠れるくらいの黒いロングドレスを着ている。右手には傘を持っている。

２：絵の中で何が起きていて、これから何が起こるか

バレリーナの女性は左手が左足首を揉みほぐしている。緊張感が漂っていることから、これは出番後ではなく、出番前の一時だろうと予想される。これから、このバレリーナの演技が始まる。黒い服の女性も集中を邪魔しないように配慮しているように見える。二人の関係は親子だろうか、先生と生徒だろうか。親子だと予想する。先生であれば、傘を持っていたとしても、会場にどこか置く場所があることが予想されるから。このあとこの母親らしき人物は演技を見れるように会場席に移動する。バレリーナはもう少し身体をほぐしつつ、集中しながら、廊下を歩いて会場に向かう。

３：どのような感情や感覚を受けるか

本番前の緊張感。気分の高揚とともに、若干の不安がいりまじった感覚。一緒についてくれる人がいることで、安心できる反面、ちょっと一人になりたいという気持ちもある。そこを感じてか、黒いドレスの女性は気をつかっているようにも見える。これから始まるハレの舞台の前の、緊張のひととき。