桃山口一ン

貸金業とは関係ない業界で働いていますが、貸金業務取扱主任者試験に合格したことから、自身…

桃山口一ン

貸金業とは関係ない業界で働いていますが、貸金業務取扱主任者試験に合格したことから、自身の備忘を兼ねて、貸金業に関わる色々な話題を書いています。実務経験があるわけでは無いので生々しい体験談などは書けません。

最近の記事

貸金業法についてのいろいろ

貸金業に関係のある法律は、実に多岐に亘ります。例えば、利息の制限等について定められた利息制限法や出資法、お金の貸し借りという契約行為に関わる民法や商法などです。利息制限法ではその名の通り利息に関する制限があり、出資法では貸金業に関する範囲という意味では、同様に利息についての制限があるといった具合です。 ちなみに、貸金業務取扱主任者の試験範囲には、前述したものの他にも、例えば民事法の会社法、保険法、手形法・小切手法、電子記録債権法だとか、倒産法の破産法、民事再生法、会社再生法

    • 年利のひみつ(後編)

      実際に実質年利を計算してみよう前回も記載しましたが、実質年利の計算方法は、「 (元金×年利)÷365×返済日数」です。 この計算式に基づく実質金利自体は、ネット上に無数に存在するシミュレータ等により容易に算出可能です。(例えば、金融広報中央委員会のサイトなど。他にも銀行やローン会社のサイトなど、沢山ありますね) しかし、この計算式に入っている値が具体的にどういう仕組みになっているのか。そこまで示したサイトは意外に少ないように思います。(少ないというか、今のところ私は見つけ

      • 年利のひみつ(前編)

        そもそも年利の計算方法ってローンや借金といったお金の貸し借りと切っても切れないものといえば、金利です。今回は金利の計算方法、特に年利について改めて整理してみたいと思います。 割と有名な話なのですが、例えば¥120,000を年利12%・返済期間1年間(12か月)とし、毎月一定額を返済するという条件にした場合、利息は一体いくらになるでしょうか? 答えは、返済方式(利息表示方式)に拠る、です。シンプルに計算すると、¥120,000の12%なので、利息は合計で¥14,400(下図

        • 舐めたらアカン‼︎信用情報

          上記の画面が実際に指定信用情報機関(日本に三つある機関の一つであるCIC)へ照会した、私の個人信用情報 (一部) です。 紹介情報そのものはWebから申し込みをするとパスワード付きのPDFでダウンロード可能です。複数の会社に対する信用情報があれば、同じ様式で各社ごとに画像のようなページが続いています。 私の信用情報(ここでは例として楽天カード)ですが一番下の《入金状況》というところに$マークがついていますね。 $マークは、 請求通りの入金があったこと (つまりきちんと支払

        貸金業法についてのいろいろ

          自分の信用について考えてみよう

          実は、 指定信用情報機関で自分に関してどのような情報が登録されているのかは、自ら照会することが可能です。 この情報のことを個人信用情報(信用情報)といいます。 前回示した3社ごとに個人信用情報の照会方法は別ですし、それぞれ詳しい方法はネット上に複数紹介されてますから、ここでは細かく記しません。ただ、中にはネット上で簡単に照会ができる機関もあります。 私も、このネットを用いた方法で、 実際に自分の個人信用情報を照会してみたことがあります。 このようなnoteを書いている

          自分の信用について考えてみよう

          本当のところ『ブラックリスト』 は存在するのか

          借金の返済やクレジットの支払い等で延滞や踏み倒し、 はたまた自己破産などの事故を起こすと、俗に「『ブラックリスト』 に載る」 と表現されたりします。 ブラックというといかにもいけない情報が乗っているようなイメージが喚起されますし、漫画やドラマなんかでは、本当に黒い表紙で表されたりすることもありますね。 ですが、 ブラックリストなるものは、現実には正規の貸金業としての仕組みには存在しません。 正規の、と書いたのは、いわゆる裏社会でそういうものがある可能性は否定できないからです

          本当のところ『ブラックリスト』 は存在するのか

          危険なカード現金化は絶対にやめよう

          街を歩いていると、久々に怪しい広告を見ました。バス停の椅子に(多分勝手に)貼られていたものです。 その広告は、「カードで現金化!」と銘打ったもので、恐らくは業者が消費者にクレジットカードで何かしらの商品を購入させ、それを当該業者が何割引きかで買い取ることで、消費者が現金を得るような仕組みのことを指していると思われます。 カードの現金化とはカードの現金化とは、冒頭で記載したように、例えば消費者がクレジットカードで100万円分何かの買い物をして、それを業者に90万円で売ること

          危険なカード現金化は絶対にやめよう

          期限の利益喪失ってなんだ

          あまり耳に馴染みのない 「期限の利益喪失」 という言葉ですが、 例えば「毎月の入金が滞ったら、全額返してもらう」というとイメージがつきますでしょうか。 例えばAさんがBさんから100万を借りて半年後に返す約束 (X契約) をしていたとします。 その場合、Aさんは半年間、 その100万円を使って何か有意義なことをしたり、 別の投資をしたり出来ます。借りたお金によって返済までの期間に、何かしらの利益を被っているわけです。 なお、お金を借りる際の契約を「金銭消費賃貸借契約」と

          期限の利益喪失ってなんだ

          貸金業とはなんぞや

          まず、基本的な話として、貸金業とは法的にどういう定義になっているかを確認しておきます。 貸金業法 第二条 この法律において 「貸金業」とは、 金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介 (手形の割引、売渡担保その他これらに類する方法によってする金銭の交付又は当該方法によってする金銭の授受の媒介を含む。以下これらを総称して単に「貸付け」という。)で業として行うものをいう。 ただし、 次に掲げるものを除く。(以下略) 引用元:貸金業法 e-Gov法令検索 https://elaws.e

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          貸金業のnote始めます

          はじめまして、桃山ローンです。今年1月に、「貸金業務取扱主任者試験」という国家資格の試験に合格しました。 ~貸金業務取扱主任者とは~ 貸金業務取扱主任者は、「当該営業所又は事務所において、貸金業の業務に従事する使用人その他の従業者に、貸金業に関する法令の規定を遵守して、貸金業の業務を適正に実施するために必要なものを行わせるための助言又は指導を行う」とその役割が定義されています。(貸金業法第12条の3第1項) 貸金業者は、「貸金業務取扱主任者がこうした助言及び指導の職務を

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