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教員になってからの激動の生活

夫は教員採用試験に合格し、晴れて教員になり、某学校に配属されました。

噂は耳に入っていたものの、夫が最初の3か月は全く慣れない生活となりました。

まず、出勤時間。
家を出るのが午前6時前。
始発の満員のバスに乗り込み、電車に乗り継いで、7時過ぎに学校に到着。

そこで始めるのが、顧問となった部活動の朝練。
聞くところによると、7時から8時までの朝練が平日行われ、それに参加していたそうです。

それが終わって、すぐに校門での立ち番。
生徒にあいさつしながら、生徒指導をする毎日だったそうです。

それから授業。
授業の合間にも、生徒指導が起これば聞き取りをしたり、トラブルの電話が来れば自転車で現場に急行したり、放課後まで休めるときはほとんどなかったのだとか。

さらに、放課後はまた部活動。
部活動が終わってからは、翌日の授業準備を始める。
帰宅は午後10時なら早い方だったそうです。

週末となれば休めるか?といってもそうはいかず。
部活動の練習試合で遠征することもあれば、近場にいるときは1年生の指導のため、居残り練習を朝から夕方までしていたのだとか。

あの頃に比べれば、今はかなり時間的余裕はあると話していますが、ほとんど自分の時間は持てずに毎日を過ごしていたことを、文字にしている私ですら想像でき・・・ません。
これほど過酷な毎日を過ごしていたものですが、まだ精神的に参ることはまだなかったそうです。

ただ、たまに早く帰ったとしても、家の掃除や授業づくりに勤しむしかなかったのだとか。
地方から新生活に移ったばかりで、慣れない街、慣れない生活・・・
なぜ、このようなことばかりやっているのだろう・・・とほぼ毎日のように布団に入ってから自然に涙を流していた日々を過ごしていたそうです。

数少ない夫にとってありがたかったことは、周りに新採の教員が多かったこと。
それも、たまたま夫と同様に社会人経験がある新採の教員が身近にいたため、それぞれの愚痴を吐きながらも、夜な夜な職員室に残り、授業づくりや新採の研修の事前学習、受講報告書の記録、他にある多くの業務などなど、お互いに協力しながら業務にあたることができたそうです。
一緒に活動していた先生とは、今でも時たま連絡を取り合い、切磋琢磨しているようです。友だち、というより、戦友といった方が近いのかもしれませんね。

数年前に、自宅に遊びに来てくれたことがありました。
その頃の話に花咲く二人でしたが、それを聞く私にとっても、想像だにできないことばかりの連続だったようです。

よく頑張ったね、世の中の先生方、大変だよね、
話をまた聞きしかしていない私ですが、心からそう感じました。

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