派遣録68 プールと居酒屋と結婚しない馬鹿者

プライベートの俺は…。

この頃(2010年)、俺がハマっていた事が2つある。

一つはスポーツジムでのスイミング🏊‍♂️だ。
求人誌の会社にいた頃、お世話になっていた課長補佐の“鳥居”(仮名=トリさん)に誘われ、浜松に新たなに出来たスポーツジムに入会した。
世話になっているトリさんからの誘いを断れず、仕方なく入会したが、解雇後も退会せず、日雇いしながらも通っていた。

何故なら、ジム内のプールにどハマりしていたからだ。俺はここのプールでのスイミングにかなりハマっていた。

年金事務所に入った後も、このジムに通い詰めていた。事務所に自転車🚴を置いてまで通っていた。

一度、解雇後にここのサウナでトリさんを見かけたが、無視されたし、俺も声を掛けなかった…。

もう一つは、浜松街中での“飲み歩き”🍶だ。
これも求人誌の頃からたまに行っていたが、事務所まで電車通勤になった事で、帰路に街中で居酒屋🏮に立ち寄る事が多くなった。
俺の小説の舞台の一つ“次郎”🏮もこの時によく行くようになった。

また事務所の“民間出身者”の皆さんと通っていたのが、“六兵衛”🏮だ。

ここは、安くて早くて、浜松駅に近く、まさに“穴場”。

年金事務所退所(契約解除)から、今でも俺はよく飲みに行くし、小説に度々出している。

この飲み歩きにもハマり、今でも俺は酒🍶を飲みに街角を彷徨っている(笑)

また求人誌にいた頃、そのトリさんらに連れられて行っていたキャバクラなどにも“少し”ハマっていた(少しだけだよ…)

年金事務所に入り、多少収入が安定して、俺はプライベートを充実させていた。

俺と彼女の微妙な事情

“プライベート”と言えば、当初俺には交際していた女性がいた。
大学卒業直後から付き合い始め、長くなっていた。

自然と「…そろそろ」という雰囲気が出てくる。

本来なら前の求人誌の会社で正社員にしてもらったタイミングで、“そうなって”も良かったのだが、バカな俺はそんな彼女を“待たせて”いた。

本当に、大馬鹿者である。

そして俺は、その求人誌を解雇。
そして一年弱の日雇い生活。
それでも彼女は俺を“見捨てなかった”
交際は続いていた。
年金事務所に、非正規で採用されても続いた。

この頃、俺たちはもう30代に入っていた。
周りはどんどんと“身を固めて”いった。
俺の弟も結婚した。

俺もこのタイミングでそうしておけば良かった、と、“この後”の事を思うと後悔する。馬鹿者だ。

だが、この時の俺は“動かなかった”…。
“アシスタント職員”という非正規の立場で“結婚”など考えられなかったからだ。
俺は、結婚=安定的な地位、収入と思っていた。年金事務所で非正規(アシスタント職員)での仕事(庶務)を、内心で卑下しながら、俺はあまり将来の事を想像していなかったのかもしれない。

…そして、俺は今も独り身だ💦

世の中や社会のせいにするわけではない。

だが、“少子化対策”などと聞くと、鼻で笑いたくなる。
『結婚する』『家庭を持つ』なら、当然、それなりの収入💴が要る。
なのに、非正規ばかり増やす企業や、その代表(政治家)や社会に、“少子化”を対策する気はあるのか?
『人件費抑制』、『いつでも切れる(契約解除)んだぞ?』などという“奴ら”が『家庭を持とう』とか『早く結婚しろ』などと言っても、本気に思えない。
“お前ら”みたいな奴らに、“社会の在り方”を論じる根拠があるのか?

それで、「最近の若い奴等はなかなか身を固めない💢」とか「結婚に関心が無いのはどういう事か?」などとほざく。

何でそうなる?
若者のせい?
本当か?

それでもこの頃の俺は、まだ彼女と交際し、たまに会い、よく怒らせていた。
たぶん、俺と一緒になりたかったのだと思う。

俺もそうなりたかった。
だが、できなかった。金がなかった。非正規だった。安定していなかった。

彼女は俺との将来を希望していた。
伊豆に旅行に行った。
浜松祭🪁も一緒に見た。

だが、結婚はしなかった。
俺はずっと(…非正規のままで結婚は)と思っていた。
他人や社会の責任には出来ないが、俺は“結婚しなかった”

それでいて“年金事務所のアシスタント職員”という仕事に邁進し、プライベートではプールと居酒屋🏮を巡っていた。

…それは、この後すぐに、破綻するのだが。


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