ノートは何のためにとる?(勉強が苦手な人へ)
1.最近はノートなんか取らない
デジタルデバイスが全校生徒に普及しつつありますね。さまざまな便利なことができるようになって、その結果しなくてよくなったことも生まれました。
それがノートを取ること。大人の皆さんにしたら、学生時代の勉強でノートを取るのは当たり前だと思うんですが、今の学生たちはノートなんか取りません。
じゃあどうやって勉強するんですか?
タブレットを掲げて黒板をパシャリ。以上、お終い。ええ…と思った大人の方、多いと思います。大丈夫それ?理解できてんの?
うーん、理解出来てないんじゃないかなー、と僕は思っています。
2.ノートをきれいに取る必要性
ノートというのは何のためにあるかと言うと、自分が学んだことを後から見返すためにあります。(賢い小学生なら既に分かってるはず。)先生が自分のためにわかりやすく説明してくれたその軌跡を保存しておいて、後から見返して定着させる。
だからノートが汚いと見返すやる気なんか起きない。それは勉強やだなーっていう気持ちが生まれる原因となり、とても良くないですね。だからノートはきれいに取っておきたい。3色くらい色を使って、余白をたっぷりとって、字はできるだけ丁寧に。授業中の気づきなどもメモしておくといいとよく言われます。
さて、そんな学びに不可欠なノートなんですが、最近の子供たち、主に僕の同級生なんですが、ノートを全然取りません。(僕自身も取らないことが結構あります。反省してます。)みんな先生が書いた板書を写真に撮って満足しています。写真に撮ればわざわざ手を動かさなくても一瞬で保存できるから効率が良いじゃないか。その通りだけど…なぜか不安が残るなあ。
3.写真のデメリット
見返さない…っていう場合が多々ある気がしますよ。膨大な写真が保存されるライブラリに突っ込んでおいて2度と発掘されない板書たちがまあまああるんじゃないだろうか。
そうなると復習もクソもなくて授業まるまる1個無かったことになっちゃいますから、テスト勉強の時もう1回自分で教科書を見直さなきゃいけない。生で仕入れた情報は忘れ去られ、その時の自分の気持ちや個人的な発見も忘れ去られ、1からの「独学」に挑戦しなければいけない、これはなかなかきついんじゃないかなあと思います。少なくとも僕には無理。
そして写真は編集が出来ないんですよね。まあマークアップでいろいろ書き込んだり、この作業はかなり億劫です。あとから書き込んだり、間違いがあったら書き直したりといったことが精神的になかなかできないっていうのはあると思います。
それだとやっぱり紙のノートを工夫して取ってる人には敵わないところがある。もちろんそれでも大丈夫というならいいんだけど、僕の周りの頭がいい人たちはみんな紙でノートを取ってます。
4.まとめ
ノートを取ることを軽んじてる人はいて、僕も別に鉛筆でノートをガリガリ取ることが絶対の正義だと言いたいわけじゃないんだけれど、やっぱり板書を自分で写して編集して見返すって作業は一番の近道だと思うんですよね。
これを丁寧にやるだけで成績が上がる人っていうのは絶対いると思う。授業っていうのはプロが自分たち用にカスタマイズしてくれた教材ですから、できればそれは完璧に活かしたい。勉強が苦手な人はまずはそこから意識してみるといいんじゃないかな。
余談なんですけど、村上春樹さんの小説「海辺のカフカ」の主人公カフカくん(15)って、ノート取らないんですよね。「ノートを取るくらいならその分授業に耳を傾ければいいのだ」とか言ってたけど、さすがにそれでテスト乗り切ってんのは天才すぎるなあ、カフカくん。
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