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医科大学の職員について【医大はほぼ病院職員!?】

今回は私の最初の就職先である医科大学についてお話しします。私の新卒の就活も含めたエピソード形式でお伝えしていきます。
医科大学は性質がちょっと他の大学と違うので、医科大学も含めて転職を考えている人はぜひ読んでみてください。


Epi.1 どこからも内定が貰えない・・・

当時大学4年生だった私は被災地のボランティアを中心として自身の就活は適当にやっていました。当時の私からしたら自分なりにやっていたのだと思いますが、今考えてみれば志望動機も自己PRも適当でした。特に自己PRは良いものを持っていたのにもったいないと思います。
そもそも大学職員になろう、と決めたのが大学4年の9月ごろだったので、新卒の採用はほとんどありませんでした。親には留年してもう一年就活する、と言いましたが即却下。途方に暮れて最後の最後2月に医科大学の求人が二つ出たのでこれに掛けるしかない!という気持ちでエントリー。なんと二つとも内定を貰えることができました。当時は社会の一員として認められた気がしてとても嬉しかったですが、今考えてみればそんな時期に一定数の求人出すなんてブラックやん(笑)って思いますね。

Epi.2 晴れて念願の大学職員?

晴れて4月から大学職員だ!
面接の時に病院勤務になるけど、それは大丈夫?と聞かれたが、あれだけアピールしたしそのうち大学へ異動できるだろう、当時はそんな風に考えていました。
大切なのはここです。医科大学の職員は基本的に病院勤務です。これはどの医科大学も同じです。大学に配属になったらスクラッチ宝くじで10万円当たったくらいラッキーだと思ってください。また、病院を持っている総合大学でも異動で病院へ行くこともありますが、医科大学ほどの確率ではないので安心してください。
そして大学への異動はほぼありません。これは覚悟しておいてください。一生病院で終える気持ちでいてください。つまり、医科大学の職員は、実質病院職員なのです。これはよく大学職員だヤッター、これでホワイト確定!とか思っているとほんと痛い目にあいます。そんなことは知りもしない当時の私は、これから悲惨な日々を送るのでした・・・

Epi.3 病院職員の業務とは

病院の職員と一口に言ってもここは大学病院、組織は大きいので様々な部署に分かれています。病院にもよるのですが、文系大卒の働ける部署は病院の中では限られています。そもそも病院は医師や看護師、薬剤師など専門職の集まりです。そうした中、配属されたのは「医事課」でした。ここは簡単に言えば医療事務という病院の請求を担当する部署です。他にも配属の可能性があったのが資材課、総務課といったバックオフィス系の部署でした。
あれ?医療事務って資格必要なんじゃないの?皆さん思うかもしれません。というか私もそう思っていました。実は医療事務請求に医療事務の資格は要りません。ただし、もし医療事務を考えている場合は、転職で見られるのは「1.経験 2.資格 3.やる気」だそうです。なので資格が全く意味が無いわけではないですし、知識があるに越したことはありません。
そして就職した私の医事課の同期はもちろん医療事務の専門卒。スタートラインが違いすぎました。医療系の知識ゼロの私は毎日毎日勉強の日々でした。

Epi.4 病院の雰囲気は常にピリピリ!?

病院といえば看護師も医師もせわしなくしているイメージです。というか働いてもそのイメージそのままの環境でした。そうした中で医事課も例外なくせわしなくしていて、常にピリピリしていました。そのピリピリが罵声と変わり、毎日怒られる日々の繰り返し・・・本当に理不尽なことばかりでした。
医師や看護師など他部署の人は優しく接してくれて中には一緒に飲みに行ったりもしました。というか医事課よりも他部署の方が多く飲みに行っていました(笑)
医事課内の雰囲気は、今思えばはっきり言って異常でした。その異常性を異常と思わない内部の人たちもどうかしていたと思います。決して後輩に当たってはいけませんし、そういう態度を上の人は指摘するべきだと思います。自分に後輩ができたら絶対そのような態度は取らないよう今でも反面教師にしています。

Epi.5 月末月初は泊まり込みも!終わらない月1のレセプト

医事課の忙しい時期と言えばレセプトの時期です。これは毎月保険組合に医療費を請求するために提出するどの患者にどういった医療行為をしたのかを記載した表です。これを作成するのが医事課のメインの仕事です。これは毎月10日までに提出しなくてはいけないので、その前、特に月末から月初に掛けてとても忙しくなります。
大学病院の規模だとそれぞれの担当科があり、そのレセプトを作成した後、それぞれの担当医師に内容を確認してもらい、最終的に医局長がダブルチェックする、そんな流れになります。その作業が月末月初に掛けて行われます。
量もさることながらその内容はとても素人では太刀打ちできないくらい専門的です。当時の私は付いていくのに必死で何とか終わらせようと泊まり込みを繰返していました。今思えばそんな専門的な欠員の補充を文系新卒にやらすなよって思います(笑)

Epi.6 驚異の離職率!ついに壊れてしまったメンタル

おそらく月の残業時間は100時間近かったと思います。うまく寝付けない日々が続きました。そんなサイクルを繰り返すこと2年間、ついにメンタルが壊れました。うつ病です。薬を処方されましたが、これは根本的な原因を改善しないといつまでも繰り返しになる、そう思って退職を決意しました。
ちなみにその医事課は自分が入った新卒前後2年間は半数が退職し、そのほとんどがうつが原因で退職しています。
今はどうなっているか分かりませんが、大きな大学病院ですので潰れることはないでしょうし、もしかしたら相変わらず辞めては欠員を新卒で取っているのかもしれませんね。


まとめ・おわりに

いかがでしたでしょうか?
全部の医科大学の現状がこういうわけではないでしょうが、こういった現場があったのは事実です。今思えばあり得ないくらいブラックな環境にいたんだな、と書いていて思いました。大学職員とはかけ離れた現場でした。
逆に言えばそれだけ今の職場が恵まれている、ということを実感できました。泊まり込みも罵声を浴びせられることもない、それにほぼ9~17時でそれなりに給与ももらえて休みも与えられている。こう思うと明日の仕事も頑張れます。
今回の記事からはあまり有益なことは無かったと思いますが、まあたまにはこんな記事も書いていきます(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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