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大学職員転職ケーススタディ④(中規模T女子大学)

今回は過去にあった求人からエントリーシートをどうやって書いていけばよいか、またその後の面接の準備などをお伝えしていきます。


①大学情報

今回の求人は中規模の女子大学。4学部12学科を要する文系の総合女子大学。学生数は約6000人と女子大の中では大きい方です。また、短期大学や大学院も併設していることから、配置転換で大学院や短大に異動になる可能性があります。年齢制限は35歳以下。大卒または院卒、基本的なPCスキルが求められています。
募集人数は若干名。これは実質1名と考えて問題ないです。
選考過程ですが、今回は長めの選考です。

  1. 書類選考

  2. 筆記試験、グループディスカッション

  3. Webテスト、小論文、個人面接

  4. 個人面接

  5. 最終面接

大学職員の選考でこれだけがっつり選考するのはかなり珍しいです。逆に言えばそれだけ大学として受験者を見ている、ということです。こちらの大学は私も挑戦して落ちてしまったのですが、大学としてこうしたベクトルでいれば今後成長し、大学として生き残っていけると感じました。
また、そこで知り合った人はこの大学の契約職員で、契約職員→正規職員への昇格は他の受験生と同様の選考を受けなければいけない、ということで今回受験していました。その忖度無しのシビアなあたりもしっかり経営を考えている証拠です。

②エントリーシートについて

今回の提出書類は3点。一つ目は指定の履歴書(PDF、手書きですね)、二つ目は職務経歴書(指定なし)、三つ目が学園からの質問書(Word)。
学園からの質問書と言っていますが、エントリーシートですね。今回これはWordということで大変助かりました。それでは質問書の内容を見ていきましょう。

②-1 大学職員及び本学園に志望する理由を具体的に記入してください。(600字前後)

基本中の基本ですね。業界志望+特定の大学の志望理由。
私の記事を読んでいる方でしたら改めて言うこともないと思いますので、あまり読んだことが無い方はぜひ以下のリンクから過去の志望理由の書き方の記事をご覧ください。


②-2 本学園において、あなたがこれまでの経験で培った専門知識及びスキルをどのように活かすことができるか具体的に記入してください。(600字前後)

これは自己PRに似ているような形ですね。ただ、一応設問では「経験で培った専門知識及びスキル」とあるので、実際に業務から得たものをどう活かせるか、これを書いていきましょう。何もなければこの大学は諦めた方が良いですし、今後のためにも何かを意識して業務に臨んでください。

②-3 入職後、本学園のチームの一員となりますが、仕事を進める上であなたが大切だと考えることは何ですか?(400字程度)

ここでは基本的な論理性と、この人と一緒に働くことができるかを見ているのだと思われます。大切にしていることは、大学職員として求められている事が分かっているか、を見ていると思います。ただ、よほど外れていなければどんな要素でも良いと思います。むしろその後の説明、論理性がしっかりしていて納得感があればよいと思います。
出来れば今後の面接を見越して実際の職務でのエピソードを持っていればなおよしです。要素に関しては以下の記事を参考にしてください。


③筆記試験、Webテストについて

筆記試験やWebテストは大学によって内容は違いますが、だいたいSPIのような問題が出ます。数的処理や読解力、論理といった問題が出ます。大学によっては英語が出たり出なかったりです。
適性検査も出ることが多いですが、これは普通にこなしていれば問題ありません。

④グループディスカッションについて

中途採用でグループディスカッションを行うのは珍しく、おそらく大学職員という職種ならではかと思います。それでも大学の中途採用でグループディスカッションを行うのも珍しいですが。
協調性や発信力、リーダーシップを見るのに適しているのがグループディスカッション。また、選考人数が多いため一度に多くの人数をさばけるのもグループディスカッションを実施する理由だと思います。
とはいえど改めて特別なことはなく、それぞれの役割をしっかり果たして他のメンバーの話をよく聞いていれば大抵通ります。メンバーの力が拮抗していた場合は、以下の要素を持った人が抜け出すと思います。

・積極性
・リーダーシップ、まとめる力
・傾聴、他のメンバーの意見を引き出す
・発想力、オリジナリティ

ここまで一般的なグループディスカッション突破の説明をしました。
それでは今回どんなグループディスカッションを行ったのかを見ていきます。

今回のグループディスカッションでは二つのテーマを二つのグループで実施しました。つまり1回メンバーチェンジをしています。5人1組の3グループ。テーマと時間は以下の通りです。

①仕事、健康、趣味、家族、お金の中から人生で大切だと思うものを2つ理由と共に(25分)
②東京オリンピック開催の是非(40分)

ディスカッション終了後に、2つ目のテーマで最後全体に発表をします。
更に発表後には振り返りシートを全員記入しました。
振り返りシートは、
・自分がどれだけ発言できたか、どれだけ傾聴できたかを6段階で点数化
・ディスカッションでの進行等での気づき
・個別のメンバーへの気づき、どういう発言がどういう影響を与えたか
・議論全体を通しての気づき

こんなことを振り返りました。
最後の発表は事前に知らされていたので、与えられた時間を逆算してまとめる役割を担うとタスク管理ができているな、という印象を与えられます。

⑤小論文について

当時の私は小論文は当日で何とかなるだろう、と思っていましたが、今回の選考で対策の必要性を思いっきり感じました。小論文の書き方自体は身についていたのですが、テーマについては結局当日にならないと分かりません。ということは様々な想定をして自分の意見を持ち、どういう落としどころにするのかを常に考えなくてはいけません。
こんなことを言ったら無限大に考えなくてはいけないと思われますが、大学の小論文のテーマなんてだいたい相場が決まってます。10個くらいは一般的な大学の課題を考えておけばよいと思います。
ちなみに今回のお題は、
これからの少子化という大学として厳しい時代を生き抜くため、本学園の大学職員としてどんなことができるか
かなりベタですね(笑) 少子化を生き抜くために何ができるか。様々なベクトルから述べることができます。当時の私は単純に大学職員としての課題意識が低かったのでしたね。

⑥面接について

面接は3回。一次で係長~課長クラス、二次で課長~部長クラス、最終で事務長や学長、常務クラスと予想されます。
今回は様々な選考を経ての面接なので、おそらくグループディスカッションや小論文などの事に言及される可能性もあります。
面接の基本的なことをしっかり準備して、今回の大学は付属の中高から短大、大学院まであるので、軽く目は通しておきましょう。そしておそらく大学のみならず他の中高短大大学院といった異動は大丈夫か聞かれますので、二つ返事でOKと答えましょう。


まとめ・おわりに

いかがでしたでしょうか?
今回も実際の求人からケーススタディをやっていきました。
こちらの大学は選考が進むについて、しっかり大学運営をしている印象を抱きました。とても志望度が高かったのですが、私は面接で落ちてしまいました。しかし、この時の志望した大学に届かなかったことが、反省から具体的な改善につながり、今の大学職員としての転職に繋がりました。
今回の記事が大学職員を目指している人に少しでも貢献できれば幸いです。

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