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【カコメンのみなさまへ】オンライン読書会の報告(1月の回)

 オンライン読書会を開催いたしました。今年もこれまでどおりのスタイルで月1ペースで開催します。

 
 今回紹介された本について。

りえ:東端開人『聞く技術聞いてもらう技術』
 私は毎回、「この本のこういうところがカコタムの活動に生きそう」と思って本を紹介していますが、今回は東畑氏の「小手先テク」について、メンバーと話がしたくて、スライドを準備しました。小手先最終奥義の「また会おう」って、メンバーが子どもの後ろ姿にいつも思うことだと思う。

10枚作ったのスライドのうちの1枚。

 カコタムでは、有志が子どもの精神疾患について一冊のテキストをもとにゼミ形式で勉強する会があります。素人のメンバーが一緒にあーでもないこーでもないと勉強することに、世間知を耕し専門知を機能させる可能性を感じています。

はじめ:岡田兵吾『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』
 私の本の紹介の中で、「言っていることを真に受けてほしい」という話を出しました。そこから、海外生活が長くお仕事でも日々英語と日本語を往復しているはじめさんが、「『検討します』って日本語難しいですよ」と言いながら本棚からこの本を出してくれました。「言葉通りに受け取ると、検討後の回答が相手からあると思うじゃないですか…」
 たっぷり時間をとって本の紹介をさせてもらって、話を聞いてもらい大変満足して若干気の抜けていた私は、はじめさんの話に開眼しました!共有している認識がズレていること、ありますよね~!言葉の裏読みってさ、し過ぎてもしなさ過ぎても困ったことになるよね。こういう展開があるから、メンバーと話すのはとっても面白いです!

なおちゃん:フランツ・カフカ『変身』
 中学生の頃、学習教材で読んで気になって全文読んだとのこと。なぜだかわからないけど、朝起きたら巨大な虫に変わっていた主人公。主人公も家族も戸惑い驚くが、なんだか起きた事の割には変に平穏というか平常というか。どことなく可笑し味もある。以前に話題に出してくれた『赤い繭』もそうだが、よくわからないけど凄い文学作品は、授業でどのように取り上げるかが難しい、などなど。はじめさんから「自分も朝起きたら虫になっているなんてことがあるかも、と想像した」という話を聞き、不条理としか思えない急変が身に起こることはあるかもしれないなと思いました。(私も試験の問題文の続きが気になって、試験後に図書館で出典本を探すことあります)

かおり:木地雅映子『ぼくらは、まだ少し期待している』
 「『自立援助ホーム』が描かれているので読んでみた、主人公は札幌の高校生ですよ」ということで、紹介してくれました。時代設定的に、東日本大震災が描かれ、社会状況も生い立ちや親子の関係でも苦しい場面があるが、ボーイミーツガールの青春モノとしても読めるとのこと。
 かおりさんは、「児童養護施設」などの親とともに暮らせない子どもが出てくる小説やドラマなどのフィクションは、なるべくチェックしているそうです。長くカコタムの活動を続けていらっしゃるというのもあるけれど、フィクションを鏡に子どもや自分の気持ちと向き合っているんだろうなあという気がします。

 今回はいつも以上に私がメンバーに話を聞いてもらう会となりました。「聞くー聞いてもらう」はグルグルです。聞くは聞いてもらうに支えられています。メンバーのみなさん、私はあなたの話が聞きたいし、私だけじゃなくてメンバーはみんなあなたの話を聞きたい人ばかりですので、ぜひ読書会に参加してくださいー。よろしくお願いしますー!