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イギリスでの音楽活動の始め方 How to survive as a Japanese artist in the UK

…というブログを書いてきて3年。音楽活動を探究したくてイギリスに移住して3年。音源のリリースやライブ、現地のクリエイターとのコラボなど、色々な体験談を綴ったので、ここでいくつか記事をまとめてみたいと思う。

※2021年3月、「イギリスでの音楽活動の始め方」ブログの記事がまとめて電子書籍になりました。そのため、リンク先の記事は非公開になっています。電子書籍はこちらから!


イギリスでの音楽活動 社会科見学シリーズ

新たな音楽のハブ、タイルヤードスタジオ (←ブログへのリンク)

ロンドンのCDショップが次々と潰れ、CD不況の先にあったのはダンスミュージックの量産、その産地がココ。3年前の記事なのでEDMという古くさい言葉が出てくるが、ファストフード、ファストファッションと同じでファストミュージックが作られている音楽工場は今も健在。

音楽弁護士を訪ねてみる

お金にシビアなイギリスの音楽業界で守ってくれるのが、弁護士。出版社から紹介された、音楽業界専門という弁護士を訪ねた。こちらでの音楽活動のアドバイスを聞いたら、「できること」より「できない理由」を上から目線で言われて正直不快な体験だったが、屈辱を味わうほどやる気が出る性格なので、逆にこれがバネになったと思う。楽器の一音も弾かず、豪華なオフィスを構え、ウブなアーティストの権利で利益を得る音楽弁護士。まるで、獲物を奪い取る禿鷹。

音楽出版社を訪ねてみる

↑のタイルヤードの音楽出版社を社会科見学してみたら、イギリスの作家はほとんど日本のジャニーズやエグザイルに楽曲提供していたという予想外の実態。やっぱり日本の音楽マーケットは、世界的に見ても景気が良いと実感。

大御所マネジメント事務所を訪ねてみる

マネジメント委託料は家数軒分だという、大御所マネージャーを訪ねた。コネの世界、 “it's all about who you know” というが、「有名になったら連絡してね」と暗に言及されただけ。つまり「自分で這い上がって来い、成功して儲けたら取り分をいただくよ」...とはっきりは言ってないけど、つまりはそういうことだろう。

PR会社の人と会ってみる

アーティストとメディアの大事な架け橋、PR(public relations, 広報)会社。中小規模の会社があって、代表者は大手レコード会社の宣伝部から独立した人が多い。個人の音楽ブログにもインフルエンサーがいて、PR会社経由で彼らのサイトで楽曲を紹介してもらうことが多い。ただ、今の所2社を試してみて、PR委託料は決して安くない。彼らがいなければ架け橋がなくなり孤島になるので、その価値はあるとは思うが、そこから知名度が上がったり連鎖反応が起きるかどうかはPR会社自身も保証できないこと。

音楽ジャーナリストと会ってみる

インタビューを向こうから何度もドタキャンされ、あなたの方がアーティスト気質、という憎めないジャーナリスト/音楽ライターに、バイオグラフィーを書いてもらった。PR戦略の核は、アーティストの経歴。どのような背景を持ち、それがどのように今の活動や楽曲に反映されているのか。個人的には、日本での十数年間の活動歴がストーリーの軸になった。新人だけど新人じゃない、外国人としての視点、大学ではロンドンでアートを学んだこと...それらがアーティストブランディングのキーワードになる。

オーディションを受けてみる

ソングライティングオーディションと題し、自作の曲を審査員の前で歌うというもの。ネットで見つけて、社会科見学として参加してみようと思いついた。参加者への敬意が感じられず、2度と参加したくないほどひどい環境だったけど、オーディションってだいたいこんな感じなのだろうか(日本では参加したことがない)。

ネットワーキングパーティーに参加してみる

この手のイベントに来る人たちは、2種類に分かれる。若手の新人と、過去の栄光を語る人たち。今バリバリ活躍してる人は来ない。色々な人達を観察できて、音楽活動の光と影を垣間見ることができた。教訓は、飲みすぎないこと!


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