「あぁ、もう朝か．．．」またいつも通りの朝がやってきた。重たい体を起こして椅子に座る。「何をしようか」気だるそうにタバコとライターを机の上で拾い上げようとした。その時ライターが落ちた。「ちっ」ついてない。はぁ、とため息をつきながら屈みこむようにライターを拾った。カチッ。ぷはぁ～。「美味い」これだけはやめられない。600円？知ったことか。いくら禁煙ブームだろうが俺は辞めない。だがこれは痛かった。「コロナウイルス」自粛だ。酒好きの俺にしてみれば留置所と同じ日々だった。飲みもいけない。自然と友達とも会わなくなってくる。ここ2.3年でガラっと変わっちまった。俺が変わったのか、世の中が変わったのか。人と人の繋がりが全くと言っていい程無くなった。それもそうだ、物騒な事件が多すぎる。地下鉄で放火し人を切り付けたり、まだ小学生の女の子に乱暴をし、殺して電車に轢かせた。なぁ、人間のすることか？自分より弱い者にしか攻撃できない、挙句の果てに捕まったら自分は精神に異常をきたしていると被害者ぶる。精神的におかしいからって人を殺して言いのか？そりゃ生きてれば殺したいほど憎い奴に出会うし、気が狂うほどの災難もある。死のうと思うこともある。人間は弱い。少しの材料があれば誰でも犯罪者になる。ならその境界線にある物はなにかって？その憎い相手を殺すか見返すか。その災難を乗り越えるか周りを巻き込むか、将来自分に子供が生まれたらどっちの考え方を教育する？両方後者だろう。
そんな事を考えてたら腹が減ったな。
   
                              ・・・続く