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最近思うフェミ的あれこれ

⑴「男は」「女は」論のオチ

フェミニズムに関する主張が言論の場でバズると全ての男が悪いわけではない!女の意見ばかり持て囃されすぎだ!女尊男卑!みたいな意見が目につく。女は!女はあ!!みたいな鼻息の荒さが、ちょっと面白い。一旦落ち着け?

私は夫によくフェミニズムについて話す。私と出会う前は意識すらしたことが無かったらしいので、斬新で新鮮な考えらしい。フェミ的意見を聞くと、つ、強いな…と思うのだとか。ごめんね、意見強くって。あれ、男は!男はあ!!という鼻息がXで見かける温度感と似ているっぽ?

うーんそっか〜。「男は」「女は」って一括りに一般化されるのって普通に嫌だよね、と思ったこの頃です。お互い嫌だから、どちらもやめて、お互い尊重して、思いやりを持ちましょうねって話。だから、不快な気持ちを持っても主語がデカくならないように気をつけてる。それでも大きくなっちゃう時はあるけど。

だって偉そうなおじさん、ウザいんだもん!(さっそく主語デカ)俺様を崇め讃えてほしかったら、私含めた女性も同じように大切に尊重して扱って?松本の件も根本はこれだろと思ってる。立場とか関係なくみんな誰かの大事なひとだからね!

(2)n番部屋事件を通して思うこと

最近、光文社の『n番部屋を燃やし尽くせ』を買って読んでいた。タイムリーにTBSで特集が組まれていたので、感じたことをメモしておく。

事件を最初に見つけたのは2人の女子大生だった

n番部屋事件は韓国で発覚した大規模で残虐なデジタル性犯罪のこと。詳しくはこちらをどうぞ。

事件の残虐さに自然と身体も心も竦んだが、私はn番部屋事件の犯人たちを見て最もゾッとしてしまった。

あまりにも「普通」すぎる。私は韓国で高校時代を過ごした。犯人たちは本当にクラスでよく見かける風貌の、どこにでもいそうな、同世代の男性たちだった。

平凡な見た目をした男性たちが、酷く惨い犯罪を犯していた。その事実が怖かった。性犯罪は遠い存在じゃ無い。誰にだって起こり得る、身近なものだと言う実感が湧いてしまって。

上の記事にも出ている「博士」とネット上で呼ばれていた男が事件を加速化させた理由は「金」

被害者(未成年の女性が多かった)を身バレさせると脅し過激な性的コンテンツをアップロードさせる。「博士」が運営するネット部屋の会員の男性たちは金銭を払うことでそのコンテンツを閲覧できる。こうやって巨額の収益を得ていたのだ。

韓国は学歴競争が熾烈を極めていて、良い大学を出ても就職難になるケースが多い。そもそもいい大学に行くには多額の塾代など金がかかる。大学受験で失敗すると後々の就職に圧倒的に不利になってしまう。

向こうの学生は、本当にみんな、言葉通り死にも狂いで勉強していた。

しかも良い大学に入ったら終わりではない。大学に入ってからも就活に有利に働くスペック磨きに奔走する。英語塾、インターン、留学…。学費に加えてかけなければいけない費用にキリがない。

そう、頑張りに終わりがない。そして報われるかがわからない。生まれた家庭が経済的に裕福であるか否かで、人生の駒の進めやすさがかなり変わってしまう。犯人たちは、無職もしくは現役の学生だった。

怖いのは、彼らの社会に対して卑屈になってしまう気持ち、劣等感、惨めさが何となく想像できてしまったことだ。その気持ちを払拭するために、そして金を集めるために、自分よりもさらに立場の弱い女性を蹂躙した。何てグロテスクだろう。

韓国映画の「パラサイト」を思い出した。弱者同士が殺し合い連帯できない様子を。

n番部屋事件は女性(また未成年)の立場の弱さや女性嫌悪(ミソジニー)、ジェンダーやフェミニズムに関する知識や理解不足、性教育の重要性、そしてデジタル性犯罪の抜本的な対策不足、法整備の不足といった面で語られることが多い。

それと同様にやるせなさと絶望感を感じている、経済的な立場の弱い、屈折した気持ちを持った若者をどのように支援すべきかも考えた方が良いのではないか、とふと思った。

(3)まとめ

一つの事象においても複数の原因が糸がもつれるように絡んでいるため、フェミに関するあれこれは、こうだ!と断言がしづらい。と言うか、断言することはおそらく永遠に出来ないと思う。

でも自分なりに知識をつけることが、自分を含めた誰かを守ることに繋がると思っている。大人になっても結局、日々勉強!謙遜!鍛錬!である。

明日も頑張ろう。

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