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浜口倫太郎 作家
2021年11月4日 21:00
私は見るともなく目前の光景を眺めていた。 東京駅の駅間広場だ。奥には赤レンガの駅舎がそびえ立ち、中空では無人航空機が忙しそうに飛び回っている。大正時代の面影を残す建物と、最先端の航空機のとり合わせがなんとも妙な感じだ。 芝生の上では、仲間が仕事準備にとりかかっている。椅子、ベッド、木箱、溶剤、布、バフ。それらを丁寧にとりそろえている。道具は大切に扱う。それが我ら職人の心がまえだ。 日