見出し画像

じゃがポックルのUXを考える

今日は、北海道限定お菓子「じゃがポックル」のUX(ユーザー体験)がいかに素敵かを語ります。

前回のNoteで、UXデザイナーという仕事についてお話ししました。UXデザインとは、

使う人が何を感じどう行動するかを考えた上で、サービスを通じて彼らに理想的な体験をしてもらえるよう工夫を施すこと

です。

私の大好きなお菓子じゃがポックルのパッケージには、そんな工夫が隠れていました。

じゃがポックルの箱には、スナックの入った小袋が6つ入っていたのですが、最後の1つを手に取ったとき、箱の内側に書かれた文字に気がつきました。

THANK YOU!

これだけでもほっこりするのですが、びっくりしたのはこれからです。

箱の裏を見ると、畳み方が書いてありました。指示に従って箱をつぶすと、また文字が目に入りました。

たたんでくれてありがとう。

なんだか、とてもあったかい気持ちになりました。

「ポテトファームのおいしさは、北海道の自然と人の思いでできています。…手から手へとリレーして、幸せを運んでいきます。」と箱に書いてありましたが、じゃがポックルが与えたい理想的な体験とは、「お菓子を食べることで、幸せな気持ちになる体験」なのでしょう。
お菓子を食べている間だけでなく、食べ終わった後の行動をよく考えて、作り手のメッセージを配置する。まさにUXデザインの行為です。
「美味しい」「楽しい」という充足を得ているところに、作り手の気遣いを感じることで心の満足もプラスされるという、幸せな体験が実現されていると思います。

もう一つ興味深いのは、この体験の中で、ユーザーとモノとの動きのあるインタラクションが生まれているということです。
例えば、このNoteの♡マーク(スキ)を押すと、「ありがとうございます!」のようなコメントが返ってきて、少し楽しい気持ちになると思うのですが(よかったら押してみてくださいね!笑)、これは自分の行動に対してフィードバックが返ってくるというのが醍醐味です。これが動きのあるインタラクションということ。
ただ「ありがとう」と箱に書かれているのを見るのと、中身の小袋を取り出すという行動、箱を畳むという行動をしてはじめて「ありがとう」という文字が見えるのでは、大きいちがいがあるように思います。相互のコミュニケーションが生まれている後者は、より「想い」を伝えることにふさわしいでしょう。
パッケージという一見静的な“モノ”が、動的なインタラクションを生むことに成功しているなんて、面白い。

もともと美味しさ故に大好きだったじゃがポックルですが、こんな気づきを得て、もっと好きになりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?