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【体験談】親からの世話と愛着が得られなかった私の子ども時代:前編

こんばんは。
カウンセラーの幸村です。

過去5回にわたり、子ども時代の満たされないトラウマ体験から生きづらさにつながる4つのサバイバル・スタイルについてお伝えしてきました。

前の記事では、主だった特徴について記載してきたので、今度は、私の実体験を元にお伝えしていこうと思います。

同調のサバイバル・スタイル

今回お話する「同調」のパターンは、生後2年間の間に何等かの理由で母親からの十分な世話や愛着が得られなかったため、必要とする・欲しがることをあきらめてしまう、という特徴があります。

あまりにも欠乏に適応しすぎるため、何かを欲しがったり、自分が満たされることは、失望と結びついて考えてしまいます。
そのため、自分のニーズはないものとし、望んでも無駄だと確信したり、他の人のニーズを満たして満足を得ようとします。

カウンセラーになって、心理の勉強とした時、あまりに自分があてはまり、愕然としました。

「同調」のパターンは、生後2年間の間に起こるトラウマ体験が原因になると言われていますが、その頃に具体的に何をされた、という記憶はもちろんなく、推測するしかありません。

子ども時代

当時、母は専業主婦で、4歳になる前のやんちゃな兄と、生後1歳半の私を抱えた状態で、弟を出産しました。
弟が生まれれば、私より小さい方を優先するでしょうし、兄は常に新しい体験(幼稚園が始まる、など)があり、気にかけていたと思うので、私にかまう余裕がなかったというのが実情かもしれません。

物心ついた頃から、私にとって、親は甘える存在ではなかったように思えます。
期待したり欲しがったりすると、かなりの確率で傷つく結果になる、という漠然としたイメージがありました。

小学校低学年の時、兄が母の膝で膝枕をしてもらっているのを見て、
「そういうことをしても良かったんだ」
と思った記憶があります。

私の子どもは、中学生になっても当たり前のように私のお膝に座っていましたが、その「当たり前」は私にはないものでした。

誕生日のエピソード

その後、、小学校高学年くらいの誕生日に、ぬいぐるみが欲しくて、母にお店に連れて行ってもらったことがありました。
しかし、短い時間内に私が決められなかったためもうあきらめなさい、と強制的に連れ帰られました。
誕生日の権利がこんなにあっさり剥奪されたことがショックで、帰りの車の助手席で泣いていたら、母にうざがられて叱られたため、泣くことも出来ませんでした。

子どもが楽しみにしている年にたった1度の権利を、そんな風に奪って傷つけるなんて、ナンセンスですよね。
しかし当時の私は、
自分はプレゼントをもらうに値しないのだろう、これ以上、自分の価値を下げて嫌われてはいけない、
と考えることで、無理やり涙を引っ込めました。

誕生日当日には、母がサプライズでぬいぐるみを買ってきていました。
どうせくれるのであれば、なぜあんなに傷つけられなければならなかったのか、納得できず、ただただ悔しくて、涙が出ました。
母からすれば、私の傷つきは、誕生日当日のサプライズでチャラになると思っていたのでしょう。
もしくは、事前に失望させることで、当日のサプライズがより効果的に機能し、私の喜びが際立つだろう、などの自己満があったのかもしれません。

自分でベストと信じることをしていたのかもしれませんが、そこに私の気持ちはありませんでした。
しかし、子どもの私には、そんなことも知る由もありませんよね。

さいごに

子どもは親との良い関係を望むため、自ら手を放すことはありません。
そのため私は、母を悪者にすることはなく、自分が望むことは、どこかおかしいのだろう、と思うようになりました。
そして、どこを直せば良いのか分からず、改善に至らない自分は、愛されなくても仕方がないのだろう、と受け入れるようになりました。

私には、それ以外の心の選択肢がなく、鈍い痛みを心の奥底にしまい込みました。

これが、同調のためのサバイバル・スタイルを抱えて成長した人間の姿です。

好きな事をやっていいんですよ、と言われても抵抗を感じる、自分は何がしたいのか分からない。
そういう感覚は、理屈で片付くほど単純なものではありません。

それは、脳の発達段階に、トラウマという形で自分の一部となってしまったのだから、当然です。

自分の辛さは何と紐づいていて、本当の自分の気持ちはどこにあるのか、意識的に向き合い、見つけることで、サバイバル・スタイルを手放し、生きづらさを克服することは可能です。

しかし私がそこに行きついたのは、さらに何年も経ってからのことでした。その経緯については、また次回以降でお話していきますので、良かったらまた読んでくださいね。

※この記事は、母への恨みを語ることを目的としているわけではありません。同じような感覚に苦しむ方が共感し、孤独な苦しみから抜け出す一助になれば幸いです。

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