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映画「夜明けのすべて」を観て考えたこと

瀬尾まいこの小説を映画化。人には理解されにくい疾患を抱え、生きづらさを感じながら生きる男女の交流を描く。

月に1度、PMS(月経前症候群)の影響で激しいイライラを感じてしまう藤沢美紗(上白石萌音)は、転職してきたばかりの同僚・山添孝俊(松村北斗)のささいな行動をきっかけに、ストレスを爆発させてしまう。その後美紗は、やる気がなさそうに見える孝俊が実はパニック障害を患っており、生きがいや気力も失っていることを知る。互いの事情を知った二人は職場の人たちの理解に支えられながら、同志のような関係を築いていく。

あらすじより

理解されにくい疾患を抱えた生きづらい人生

主人公の二人は PMS とパニック症候群という人には理解されにくい疾患を抱えて、その中で懸命に生きる。
自分ではコントロールできず、特効薬のような薬もなく、受診して相談しながら自分の疾患と向き合って生きていく。
とはいえ、そんな単純でも簡単な話でもなく、症状が原因で会社を辞めざるを得なかったり、友人関係に支障があったりというシーンを見て、本当に心が痛くなった。

藤沢さんに山添くんがいて、山添くんに藤沢さんがいて、そして栗田工業という会社があって、本当に良かったと思った。

苦しみながら懸命に生きる人を、そしてその人たちを温かく受け入れる会社を、支援する社会であってほしい。そういう社会であるように自分に何ができるか考え続けたい。

私と PMS と閉所恐怖症

期間限定かつ定期的に発症する PMS という症状はどこまで一般的なのだろうか。

私も PMS の症状がある。藤沢さんほど酷くはないが、期間限定でどうしようもなくイライラすることがある。

一緒に観たママ友もイライラがあると言っていた。(この映画を一緒に観るまでは話題に上がることもなかった)

今もどこかで、ホルモンバランスによるイライラがある人がいて、そのイライラを受け止める人がいる。
そう思うと、もっとこの症状の認知と対処法の開発は広まってもいいのではと思う。

そして閉所恐怖症。診断されたわけではない。
ただ、いつからか、飛行機に長時間乗るのが苦痛になってきた。毎回ではないが、動悸がして、息苦しくなったこともある。深呼吸をすることに意識を全集中して、なんとか、なんとか、乗り切った。
義実家のトイレで扉の調子が悪くて出られなかった時はパニクったし、特急電車で数時間停車しないとかの時もどことなく落ち着かない。

不調と付き合って生きていく

心身の調子はメビウスの輪のように相互に関連しており、複数の要因がある以上、明確に要因や対処策がわからないことも多い。
それらの不透明さにどう付き合うかも含めて人生。

そして、人は支え合い助け合い、笑い合い、時に涙しながら生きてくものだと思うから、
相手の抱えるものや背景に想いを馳せて、思い遣っていきたい。

単純でなく、奥深いからこそ、人生は死ぬまで飽きずに楽しめるんじゃないのとも。

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