『男として』

あれは１年前。
妻の実家での出来事。
ユウキ(２番目の孫)が
妻の父の杖を振り回して遊んでいて
少し危なかったので
ゆっくり杖を取り上げ　静かに叱った

杖で遊びたい欲求が爆発し
泣き叫び物に当たり散らす

廊下に連れてゆき１対１で私は
懇々と危なかった理由を伝える
彼は泣き止み　じっと目を見て
話を聴いている

言葉は難しいかもしれないが
理解しようとしている

遊びたい欲求が強いのは
子供も大人も関係ない
だから苛立つのは理解できる

しかし祖父として
危険性と泣いて欲求を
相手に曝け出したり押し付けるのは
男としてあってはならないと
説かねばならない

1ミリずつでいい。
男として成長してほしい

その日　彼は
小さな体で１つ階段をよじ登った