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地域活性化について、小言

テレビを見ていて、地域活性化に取り組む公務員の話をやっていて、気になったので、しばらく見ていた。そしたら、その公務員の地域振興に携わるようになったきっかけみたいな話になった。そこで語られていたのが、過疎になって自分の住んでいた町が合併されたというのがあって、むむ?と疑問を持った。

人口と市町村数は関係あるのか?

国がとっているデータをエクセルに入力してみた。1965年頃は、市町村数は約3300で、人口は9800万人。その50年後の2015年は、市町村数は約1700で、人口は1億2000万人。

もし、人口が減ると市町村数も減るというのなら、人口が増えたら市町村数も増えていいはず。でもそうなっていない。市町村数は途中で一定水準を維持するものの減少を続け、人口の方は2005年頃まで増加していた。

まあ、人口が少なくても村や町として成立しているところなんていくらでもあるのだから、人口減少が直に町の存立を左右する可能性は低いと思う。もちろん、人がいなくなると町として機能しないが、そうなるまでに地図上から抹消されるだろう。消滅っていっても、合併されるということであって、その土地が真空になるわけではないんだから、それ自体別に悪いことには思えない。これは一つの現象であって、それにどう意味づけするかによって評価は変わる。

市町村数の減少の理由は、政治的な理由の方が大きいんじゃないかと思う。市町村合併に関する法律が施行されるタイミングで数がガクッと減少する。合併に至る経緯について詳しくは知らない。僕は小学校の時に、平成の大合併っていうのがあって、郡が市に変わった。町立の小学校に入学し、市立で卒業ということになる。住民目線で言うと合併による変化といえばそれくらいだったと思う。まあ当時は子供だったから、役所関係について無知だっただけかもしれないが。

市町村合併をすると、住民の声が届きにくくなるとか、行政サービスが低下する、地名などの歴史、文化、伝統的なものが失われるとかいう弊害が出てくる(らしい)。確かに、一つの役所が抱える仕事は広範になるし、これまでのような細かな対応はできないだろう。町の片隅に何かしらの理由で困っている人もいるかもしれない。

そういう問題解決に地域おこしなんかが行ってくれたら...って思ったけどそういうことを要求するから3年でいなくなっちゃうのか。まあ好きにやってくれって感じだ。でも、田舎で地域貢献するなら、高齢者の買い物と病院の送迎サービスをやるのが一番いいと思うよ。若い兄ちゃんが空き家を立て直して茶入れてくれるのもいいけど、そんなことよりとりあえず足を貸してくれやっていうジジババは多いから。最近は、ローカルバスの運行が整ってないのに、高齢者の運転免許返上もあって、お年寄りは移動手段がなくて本当に困ってるんだよ。まあ、一番大変なのはそのお年寄りの送迎をする親族家族なんだが。だから、もし定住する気があるなら近所のお年寄りをちょっとでも運んであげると、その周りのみんなに喜ばれるし、一気に打ち解けられるんじゃないかな。わかってんならてめえがやれやって言われそうだからこれ以上は言わない。

テレビでやってた地域活性化のやつは、見ていて面白かった。地域で果物を栽培していた人が、それを売りたいんだけどどうしたら良いかと、その公務員さんに相談していたり。おいおい、商売するのに公務員に相談すんのかよと。でも、これは田舎にいると分かる気がする。なにせ地域で一番信頼されているのは公務員だから。多分、シリコンバレーから敏腕経営コンサルタントを連れてきても、この町の役人さんの方が相談役に選ばれるだろうね。つくづく不思議なところだと思う。

今回の番組の主人公の方はそれにしても行動力がすごかった。一企業の経営者のように走り回っていて、僕がイメージしていた公務員とは違った。もう独立すりゃいいのにと思ったけど。でもまあ、これは現状の地域活性化においては、全体の奉仕者としてふさわしい職務なのかもしれない。

地域の活性化にひたむきな人を見ると、必ずその行動力に驚かされる。それと同時に、ある疑問を抱く。この人たちは、いったい何を目指しているのだろうと。地域の活性化って言ってるじゃないかと言われそうだけど、

僕には地域活性化というものがよく見えない。

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