見出し画像

<おすすめ最新刊情報>〜4月小説編Vol.4〜

「罪人の選択」貴志祐介 (著)

「夜の記憶」
『十三番目の人格‐ISOLA‐』『黒い家』で本格デビュー前に書かれた貴重な一編。水生生物の「彼」は、暗黒の海の中で目覚め、「町」を目指す。一方三島暁と織女の夫婦は、南の島のバカンスで太陽系脱出前の最後の時を過ごす。二つの物語が交錯するとき、貴志祐介ワールドの原風景が立ち上がる。

「ポラリスが降り注ぐ夜」李 琴峰 (著)

多様な性的アイデンティティを持つ女たちが集う二丁目のバー「ポラリス」。気鋭の台湾人作家が送る、国も歴史も超えて思い合う気持ちが繋がる7つの恋の物語。

「誘拐屋のエチケット」横関大 (著)

腕利きの誘拐屋・田村健一は、ある日、新人誘拐屋の根本翼とコンビを組むことになる。あまりにもお節介な翼は、自らが誘拐した人物の人生相談に乗ってしまう。淡々と仕事を全うしたい田村の抵抗もむなしく、いつの間にか二人は関係のないトラブルに巻き込まれていく。だがすべての出来事は、実は田村の秘めた過去につながっており……。

「月岡草飛の謎」松浦寿輝 (著)

俳人・月岡草飛は妻を亡くして気まま放題。月岡のもとには、謎めいた依頼の数々が持ち込まれる。生きる欲望に貪欲に突き進むうち、いつしか異界に迷いこむ。名手が贈る、ブラック&ナンセンスな奇譚集。

「幸福の一部である不幸を抱いて」小手鞠るい (著)

好きになった人に“たまたま奥さんがいた〟だけの、二人の女。杏子は「もうひとつの家」に帰る彼を毎夜見送り、みずきは病身の妻を養う彼の訪れを今日も待ちわびる。守られない約束、聞き慣れた噓、会えない時間が増え
続けても二人はとても幸せで……。しかし、たった一通のメール、ほんの一回の情事が、〝恋濃き〟大人の女たちを狂わせる――。

「じっと手を見る」窪美澄 (著)

富士山を望む町で暮らす介護士の日奈と海斗はかつての恋人同士。ある時から、ショッピングモールだけが息抜きの日奈のもとに、東京の男性デザイナーが定期的に通い始める。町の外へ思いが募る日奈。一方、海斗は職場
の後輩と関係を深めながら、両親の生活を支えるため町に縛りつけられる。自分の弱さ、人生の苦さ、すべてが愛しくなる傑作小説。

「ぼくときみの半径にだけ届く魔法」七月隆文 (著)

売れないカメラマンの仁はある日、窓辺に立つ美しい少女・陽を偶然撮影する。難病で家から出られない陽は、日々部屋の中で風景写真を眺めていた。「外の写真を撮ってきて頂けませんか?」という陽の依頼を受け、仁は様々な景色を届けることに。写真を通して少しずつ距離を縮めるふたり。しかしある出来事がきっかけで、陽が失踪してしまい……。

「たゆたえども沈まず」原田 マハ (著)

19世紀後半、栄華を極めるパリの美術界。画商・林忠正は助手の重吉と共に流暢な仏語で浮世絵を売り込んでいた。野心溢れる彼らの前に現れたのは日本に憧れる無名画家ゴッホと、兄を献身的に支える画商のテオ。その奇跡の出会いが〝世界を変える一枚〟を生んだ。読み始めたら止まらない、孤高の男たちの矜持と愛が深く胸を打つアート・フィクション。

この記事が参加している募集

推薦図書

サポートいただきありがとうございます。サポートのおかげで今後の活動につなげていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。