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【ビジネス開発】という仕事とは?1+1を3にする仕事

1+1=3

これは算数ではありません。

ビジネス開発=Business Development、という仕事を表す数式です。

GenZeeは、サラリーマン生活30年の中で、延べ10年以上、外資系IT企業で、「ビジネス開発」 という仕事に従事していました。長年のビジネス開発の仕事と、その頃に手掛けた数多くのディールのおかげで、”BizDev愛” =ビジネス開発という職業に対する思い入れが、とても強いです。そこで、ビジネス開発、という職業について、GenZeeなりの独自の解説をしたいと思います。


ビジネス開発という職業とは?

ビジネス開発担当者は、モノやサービスを売るのでありません。自社とパートナー企業の両社にとっての売上やユーザを増やしたり、シェアを上げるための「仕組み」を創造する、「業務提携の契約」を取りまとめる職業、です。

そこに定型の料金テーブルがある訳でもなく、こうでなければならない、という定型の条件が用意されている訳ではありません。その性質上、必ず自社と相手方企業、もしくは複数企業との「契約」が伴います。「申込書」ではありません。そのため、ビジネス開発イコール「営業」ではありません。「プロジェクトマネージャー」でも「法務」でもありません。
しかし、それら全ての要素を全て併せ持つ仕事、と言えます。

さらにイメージを容易にするため、比喩的に表現します。

1+1を3にする人
ゼロから1を生み出す人
✅農耕民族型ではなく、狩猟民族型
✅料理人タイプよりは、漁師タイプ
✅守りタイプよりは、攻めタイプ
✅オセロのような逆転劇が好き

ビジネス開発たとえ

1+1を3にできる人

イメージではなく、もう少し具体的な例で説明します。

■あるサイトAは、検索エンジンの技術に優れ、どの事業者よりも精度の高い検索結果、すなわちユーザの検索意図に最も近い結果を表示する。しかし、そのエンジンの良さはなかなかエンドユーザには理解されず、そのサイトの利用者数は少なく、市場のシェアも低い。
売上規模1

■あるサイトBは、エンジンへの技術の制度よりも、結果の表示方法に拘り、見た目のデザインが受けて、多くのユーザが利用しており、市場のシェアは一番。しかし、ユーザは、その検索サービスの正確性には少し不便を感じている。
売上規模は2

■あるサイトCは、そこでしか見れないコンテンツがとても受けており、ユーザ数も多数抱える中クラス。しかし 検索エンジンは主力事業ではないので、力が入っていない。少しずつユーザをAに持っていかれている。
売上規模は1

そこで、A社のビジネス開発担当者、Z君は、C社に話を持ち掛ける。C社のサイトに、A社の検索エンジンを組み込んではどうか?と。

そして、Z君は提案する。A社は黒子に徹しましょう。見た目はあくまでもC社の検索サービス、ということでいいでしょう。でも、その利用料はいただきます。かくかくしかじかの条件で。また、このエンジンはA社製であることをここらにちょこっと、示して下さいね、と。この座組により、C社は顧客満足度を上げられる。一方A社はそのエンジンをもっと多くのユーザに利用してもらえて、その秀逸さを認知させることができる。

その後、法務部ファイナンス部、そして技術部のサポートにより、Z君はオーダーメイドの契約書を作成し、その条件について社内の経営層の承認も得て、A社とC社の業務提携契約=ディールが成立したのです。

・・・それから2年が経過。

その後、A社のエンジンの利用者数は、じわじわと増加し、C社を通じて利用する人たちのおかげもあって、B社の数字を逆転したのでした。

また、顧客満足度を上げることができたC社の売上も増え、エンジンの利用料収益が上がったA社の売上も増えました。

その結果、A社1とB社1だった売上の合計が、なんと、3になりました。

BDの手にかかれば、1+1=3~∞

Z君とそのチームのおかげで1+1=3が実現しました。また、Z君のアイデアと交渉による "ディール" が成立しなければ、この業界ではシェアの逆転も勢力図の変化もも起きなかったのです。だから、ゼロから1を生み出したとも言えるのです。クマを射止めるハンターか、巨大マグロを狙う漁師か、とも例えられます。

それは、様々な経験が活きる仕事

このような提携の契約をまとめるには、提携をする両社が属するそれぞれの業界に精通し、各社の強みや課題、置かれている状況などを理解する必要があります。また、社内各部門との連携が必須であり、それぞれの部署と共通言語で話ができなければなりません。そして、実際にはこの例のように簡単な話し合いでは済まされず、契約を締結するまでには様々な困難を乗り越えなければなりません。

そのため、ビジネス開発職は、様々な職種の経験がある程、その経験が活かされる仕事、様々な人生の経験や苦労がモノをいう仕事、と言えます。

もし現在、ビジネス開発に従事している人は、このようなイメージを持って取り組むと、高い成果を出すことができます。また、もしビジネス開発という職業に興味を持った人は、このようなイメージを持ちつつ、これからも様々なタイプの仕事の経験を積むと、遠回りではなく、むしろ近道になると思います。

紆余曲折


以上、GenZeeの天職、【ビジネス開発】、という仕事についてのご紹介、
老兵の 『実戦!キャリアアップ ノート』 ”侍編” でした。

ここまでお読みいただきありがとうございました。良かったらスキしてみて下さい。GenZeeの他のマッチョポーズがランダムに現れます。😉

ビジネス開発に辿り着いた経緯は、こちらの、ハイブリッド・サムライ・サラリーマンの記事に。↓


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