京都エッセイ(15)冷蔵庫の中身とファッション
地元エッセイで冷蔵庫の中身とファッションについては書きましたが、京都バージョンも。
冷蔵庫
僕は京都で二回引越しをしている。だから計三つの場所で住んでいたことがあって、その場所によって冷蔵庫には違いがある。
一つ目は
松ヶ崎
こちらでは一人暮らしだったので僕の好きなものばかり入っていた。実家からの米と焼肉のタレと、焼きそば、焼きそば用のマヨネーズと味変用のケチャップにゴマだれ。焼肉ともやし用の焼肉のタレ。夏にはそこに蕎麦用のめんつゆがあった。
基本的にはその日買ったものをその日のうちに消費する人だったので、それ以外にはほとんど入っていない。あっても実家から送られてきた野菜くらいだろうか。あまりにもスペースに余裕があったのでレトルト食品や粉スープの素、お茶の袋なんかも冷蔵庫の中に入れていた。
一度停電の時に溶けた氷が冷蔵庫にまで浸水してきて、そのときにお茶の袋が破れてしまったのもあり、一部はずっとお茶で黒ずんでいた。そこを避けるようにいろんなものを置いていた。
高野
ここでは友達三人で住んでいたので三人のものが多くあった。僕がハマって飲んでいたレモンティーは常備されていたし、先輩のお酒やつまみもあったし、後輩くんの作ってくれた料理や素材も入っていた。
小さい冷蔵庫ながらよく三人のくらしでもったものである。同居生活でよく聞く人のプリン勝手に食べた問題が全く起きなかったのが不思議である。
それはひとえに僕が誰かと食べたい性格であり、一緒に住んだ二人がそこまでスイーツに興味がなかったからだろう。
いや一度だけあったが、それも作りたての豚の角煮を、味が染み込む前に全て僕が食べてしまった一回きりだ。
「味、薄かったよ」と文句まで言った自分を殴りたい。
岩倉
ここでは兄と住んでいた。
兄の冷蔵庫はお酒が少し入っている以外は何も入ってなかったので自由に使わせていただいた。とはいえ兄の家にはコンロがなく、料理をする機会が0だったので、主にリカーマンで買ってきたジュースを入れていた。
ただ冷蔵庫の中身を思い出しているだけなのに、六年近い京都暮らしの細かな記憶が思い出されて少し泣きそうになりながら書き進めている。
実際に書いているエピソードは多くないけれど、それはいつかの京都エッセイのために今回は広げないでおく。
ファッション
これについては『みどり』というエッセイで書いているので詳しくは書かないが、おもに二つの格好をしていた。緑色の服か、白いシャツに黒いスラックス姿である。
緑が好きなのと、仕事着というだけ。
多分僕に会ったことがある人はこの2パターンしか見たことがないだろう。それ以外にもあるよって人は、おめでとう。
ファッションにいたっては、マジで大学から今まで何も変わっていないので、これ以上書くことがない。めっちゃ捻り出しても、勇気を出して白いズボンを買ったことくらいだろうか。これも緑との相性が良かったから、その理由だけである。
だからオチも特にない。
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