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「朝が来る」

『朝が来る (文春文庫)』
辻村深月著

『長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった。』

夫婦になって最初に心配だなあと思ったことではあった。幼少期に割と大きな手術を受けていて、エックス線やら、様々な抗生物質も普通の人より多く摂取していたから、そもそも子供ができるだろうか?とか、できても、奇形児がうまれてくるのではないか?とか、、
できてしまえば、課題は、別のものに移っていくのだけど、できないと辛いだろうなあと思う。ましてや、出来ない原因が自分にある事が突きつけられたりすると、泣くに泣けない。

子育てが始まってしまえば、現実的には、「返してください」は、あり得ないと思うが、どうだろう。

本書とは、あまり関係なくなってしまうが、子育てを通して、むしろ親の方が、人間として成長させられたように思う。

今の時代、いろいろな夫婦がいて、中には純粋に子どもを欲しがらない夫婦もいるようだが、もったいない事だと思ってしまう。

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