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【読書ノート】『真夜中のアボカド』(「夜に星を放つ』

『真夜中のアボカド』(「夜に星を放つ』
窪美澄著


コロナパンデミックによるリモートワークの影響を受けて、綾は日常のルーチンから解放され、その新しいリズムを最初は喜んだ。しかし、この変化の興奮は約一週間で消え、彼女は自身の生活の閉塞感に直面する。そんな中、綾の生活に変化が訪れる。

①婚活アプリを通じて出会った麻生さんと関係。

②亡くなった一卵性双生児の妹の元恋人である村瀬くんとの関係。

③アボカドの水耕栽培。

麻生さんとのデート、村瀬くんとの悲しみを共有する時間、そしてアボカドの成長。これらは、一見、些細な日常の幸せに見えるのだけど、永遠に続くものではない。

アボカドは何を象徴するのか?
1. 健康と栄養: アボカドは栄養価が高く、健康に良いとされている。そのため、アボカドは健康やバランスの取れた生活を象徴する。

2. 豊かさと繁栄: アボカドは豊かな実りを象徴する。その豊かさは経済的な成功や繁栄、幸せな人生を表す。

3. 成長と変化: アボカドの種から植物を育てる過程は、成長や変化を象徴する。種から芽が出て根を張り、成長していくアボカドの姿は、新たな始まりや成長の過程を表す。

4. 忍耐力と希望: アボカドの種から植物を育てるには時間と忍耐力が必要。この過程は希望や目標に向かって努力を続けることの重要性を象徴する。

したがって、物語の中でアボカドは綾の日常における希望や安らぎ、成長の象徴なのだと理解した。

物語の主題は何か?
生きるということは、愛と喪失の連続だということ。そして、人生は不可逆的に絶えず変化するということ。

いつも喜び、絶えず祈り、全てのことに感謝する。
ってことに行き着く。

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