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「水の精霊」

横山充男さんの「水の精霊」
これは四部作構成になっています。
「幻の民」「赤光」「呪術呪法」「ふた咲きの花」


上橋さんの作品が完全なるファンタジーの世界の自然に私をいざなって、水の精霊はより現実の世界の自然に私を連れて行ってくれました。上橋菜穂子さんの作品を読んでいてちょうどハードブックのサイズが同じだったのもきっかけのひとつです。

あらすじ
主人公真人はある日、自分の中にある能力に気づく。その能力とある一族とのかかわり。日本に残る宗教との関係。彼が選んだ道の先に何が待つのか。

主人公の少年、真人の心理描写が丁寧です。目に見えない何か神秘的なものと様々な人々の思惑がうごめいていることが対照的でした。現実に近いファンタジーなんですけど一人の子供から大人に変わるフィルムを見ている感じがしました。そして、不思議と読み終わった後は水がおいしく感じられるかも.....。

本の中には京都と四国がでてきます。
特にお遍路の話が出てきて、そこから神社やお寺に興味を持つようになりました。また、四万十川を実際に目にしたことがないのでいつかは私の目にしたいものリストのひとつです。

非常に分厚くて、私は読み切るのに何度挫折したことか。
それでも読みたいと思い立たせるものは何だったのでしょうね。


いつまでも水が美しい世界であれ。

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