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新しい季節に向かって、皿回しのように

今の私には、辛いことがいくつもある。
そのどれもが、すぐにどうにかなるものではない。

昨年末あたりから、「これからの自分はどうしたらいいんだろう?」とずっと悩んでいた。
辛いことが多すぎて、研究をあきらめた方が良いのではないかと何度も考えた。

けれども、たとえ研究をやめたとしても、他の辛いことがなくなるわけじゃない。
研究をやめたら、他の辛いことに余計に目が向いてしまいそうな気がした。

だとしたら、とりあえずは研究を続けていこうという気持ちになった。

子どもが小さかった頃、仕事と家事、育児に追われ、1日が24時間じゃ足りなくて、何をやっても中途半端で、自分の存在意義が全く感じられなかった私に、
「仕事、家事、育児、やるべきことを、皿回しみたいに、落とさずに回し続けられたらそれだけで十分なんだよ」
と言った人がいた。

今の私も、両親の介護、仕事、研究と、いわば皿回しのように落とさずに回し続けて、そのときそのとき回している「皿」だけに集中していれば、辛いことがあってもだいぶ気が紛れる気がする。

幸い今は、息子が家事をある程度分担してくれる。
母に関しては、ケアマネさんが私の負担が少しでも軽くなるよういろいろと知恵を絞って提案してくださる。
本当にありがたい。

いろいろな人に助けてもらって、辛いなりにも、私らしく毎日を過ごしていけたらいいかな、とようやく思えるようになった。

気がつけば、季節が次に進もうとしている。

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