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百年泥を読んだ

2021/10/04 229pm

うーん、面白かった?

読んだ直後に作者の人のインタビュー記事を見つけてしまい、そこで語られる作者の人生遍路が面白かったからその名残で面白かったような気がしている

読み終わった直後、背表紙?あれ?あそこなんていうんだ?あの最後のとこの作者紹介でこの作品の主人公と同じくインドで日本語教師をしてるという作者紹介をみて、俄然その人柄に興味が湧いてしまった。

無茶苦茶なインド像を描いている人が実際にインド住みだというのだから気になる

前回まで芥川賞作品を1日一冊ペースで読んでいたけど、この作品は読み始めてから間が開きつつ読み進めて、一週間?くらい?わからないけど、かかった。図書館の貸し出しを延長した。

一言で言って無茶苦茶だった。でもそういう作品だという感じ。

インドやべー的な、そんなバカなっていうことが、嘘と現実ないまぜになってる

インタビュー記事で知ったことだけど、こういうのをマジックリアリズムというらしい

こういう仕掛けは割と好きだ。なんでも出てくる百年泥、嘘かほんとかわからないインド文化の描写、真偽にあんまり頓着しない無茶苦茶さ、唐突に始まる小咄たちという作品自体の構成の突拍子のなさ、それでもって作者インタビューからわかる作者の人生の似たような、(言葉が見つからない)感じ

通底するこの仕掛け?価値観?とも違う、、通底するこの雰囲気は好きだ

途中何度かあきて読むのをやめたけど、終盤の方を読んでいるときに、その文章自体を楽しんでいるような、明瞭に文章が頭に入ってくるような、文章が輝きを持って目にするすると飛び込んでくるような

そういう感覚を少しの間感じた。

三年前?に直木賞作品を読んでる時に感じたゾーンに入った感覚と似てるかは思い出せない。あれは物語が入ってくる感じで、文章そのものを楽しんでいた今回の感じとは違う気がする。

インタビューでもこの作者は文体で小説の好みが決まるタイプの人らしかったから、物語というより、文体が洗練されてたのだろう。それってなんなのだろう、理系脳で捉えるのは難しい、というより、捉えて、分析して、解体してしまうのは野暮、野暮というか、文字通り解体されて、消え去ってしまうような、いやそんなことはないか、でも多分野暮だ

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