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"FACTORY900" デザイナー 青山さんインタビュー

こんにちは、荒岡です。 今回は、僕のお店で取り扱いがはじまった眼鏡ブランドの "FACTORY900" デザイナーである青山さんを取材させて頂きました。
青山さんのデザインに対する考えなど、普段では、なかなか伺う事ができない記事の内容となっておりますので、是非ご覧ください。

(本文)

荒岡 「今日は、お忙しい中、ありがとうございます。 青山さんとは、お会いするのが、まだ二回目で、青山さんのことを存じ上げないことも多いので、今回は色々とお話を伺えるのを楽しみにしておりました!」

青山さん 「そうでしたか! なんでも聞いてください。」

荒岡 「早速ですが、青山さんのご実家は、眼鏡を作る老舗の工場と伺っていますが、どうのような経緯で眼鏡デザインを始められたのですか?」

"FACTORY900" デザイナー 青山さん

青山さん 「実家は80年以上の歴史があるセルフレームを作る工場でして。 私がデザインを始めたのは、福井県鯖江市がデザイナーを育てる為に作った講座である ”SSID” を受講したのがきっかけですね。」

荒岡 「ああ!! あの有名な講座ですね! 福井県出身のインダストリアルデザイナーである川崎一夫さんがメイン講師であるデザイナー育成講座ですね!」

青山さん 「そうです。 私は13期生でした。」

荒岡 「現在活躍されている眼鏡ブランドのデザイナーは、結構、受講されていた方は多いですよね? 」

青山さん 「そうですね。 じつは、その講座で講師していた ”大正一哉” さんが、私の師匠といえる方でして。 クルマやバイクなどのデザインをされているプロダクトデザイナーの方です。」

荒岡 「なるほど。 そうだったんですね。」

青山さん 「”大正一哉”さんは、デザイナー達がデザインについて議論ができる場所を作ってくれまして、私は毎週末そこに通って、デザインについて議論をしていました。」

荒岡 「それは面白いですね!  デザインの寺子屋のような感じですね。 そちらには、どくらい通われていたのですか?」

青山さん 「そこには、2000年から2010年の間、だいたい10年くらい通ってました。」

荒岡 「おお!! すごい! デザイン漬けって感じですね!!」

青山さん 「いや~、デザインについてはいつも考えているので、本当に普通の事というか、むしろデザインのお話が出来て楽しかったですね。」

原宿にある"FACTORY900" のフラッグショップの店内
店内には独創的な眼鏡が並ぶ

荒岡 「なるほどです!!(笑) あの、では、その講座を受講されて、"FACTORY900" を立ち上げたという流れでしょうか?」

青山さん 「私がデザインをする前に "FACTORY900 "  自体はあったんですよね。」

荒岡 「えっ! そうだったんですか?」

青山さん 「現在は違いますが、当時、実家の眼鏡工場は、OEMをメインにしている工場だったので、初めは、OEMの見本のようなものでスタートしてました。」

荒岡 「なるほど、確かに、見本みたいな物があると営業しやすいですよね。」

青山さん 「ただ、自分がデザインをするようになってからは、全く変わっていきまして、デザイン性の高いファクトリーブランドになっていったという感じですね。」

荒岡 「ちょうど、その頃だと思うのですが、僕が知っている眼鏡屋さん達から、すごいブランドがあると、"FACTORY900" のことをお話してました!」

青山さん「それは、嬉しいですね!!(笑)」

”シルモドール賞”
眼鏡ブランドの最高賞であるシルモドール賞を
"FACTORY900 " は、2度も受賞している。

荒岡 「あの、少し話が変わるのですが、今回、うちで取り扱いさせて頂く"FACTORY900 RETRO" について、詳しく教えていただけますか?」

青山さん「 じつは、フランスに行った時に見たヴィンテージフレームのVITO(ヴィトー)を見たのがきっかけで "FACTORY900 RETRO" というカテゴリーを着想しました。」

荒岡 「なるほど! VITO(ヴィトー)は立体的で本当に美しいフレームですよね!」

青山さん「フランスから日本にもどっても、それがなかなか頭から離れなくて。 もし、自分がタイムスリップして、半世紀前にいたら、どんなフレームを生み出すだろうかという考えで作ったのが  "FACTORY900 RETRO" です。」

荒岡 「青山さんの発想が、パラレルワールドみたいで、すごい面白いです!」

青山さん 「ありがとうございます! あと、私はいつも平面でなく、3Dでデザインを考えているので "FACTORY900" に関しては、かなり立体的なデザインに仕上げています。 ただ、"FACTORY900 RETRO" は、その立体的に作る技術をあえて抑えた仕上げにしてます。 旧車のような箱型の凜としたデザインを基調としています。 そして、当時ではできない技術というか、うちの工場でしかできない技術を使用しているので、古いけど新しさを感じるものになっています。」

旧車のような箱型で独特の色気がある
"FACTORY900 RETRO"

荒岡 「な、なるほどです!  すごい腑に落ちました。 確かに "FACTORY900 RETRO"  は、クラシカルな要素はありますが、決してレトロ眼鏡でなく、新しさというか、独自のデザイン性を築いていますよね。  唯一無二のデザインですよね!」

青山さん 「やっぱり、私は自分の中だけにある美とは何かみたいなことを常に思っているので、必然的に独自性があるのかもしれませんね。」

荒岡 「それは、確かにそうかもしれませんね。 あの、以前から伺いたかったのですが、ご実家が眼鏡の老舗工場で、ご自身が眼鏡デザイナーである青山さんがこれから眼鏡で表現していきたいことって何でしょうか?」

青山さん 「抽象的な言い方になりますが、眼鏡で少しでも世界が変わることをしたいです。 人の感情を揺さぶるもの、驚かせたいし、感動させらるような眼鏡をずっと造っていきたいですね。 それもありまして、"FACTORY900" では表現できなかったメタルフレームを中心とした "YOSHINORI AOYAMA" というブランドを新しく立ち上げました。」

荒岡 「待望のメタルコレクションですね!! かなり眼鏡業界で話題になってました!! これからも青山さんの ”人の感情を揺さぶる眼鏡” をすごい楽しみにしています!!」

青山さん 「ありがとうございます!!  ぜひ、楽しみにいていてください!!」

最後まで、ご覧いただき、誠に有難うございました。

青山さんの家業である眼鏡工場でしか
作ることができない立体的で美しい造形のフレーム。
RUTTEN_にて展開中の"FACTORY900 RETRO" RF-025


< 眼鏡とクラフトat RUTTEN_ >
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夜の部 19時~21時30分(BAR クラフトレモンサワー)
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TEL 03-6284-2675
定休日 月曜日

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