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カジノ生活で“想像力”と“知覚力”を養うことは可能なのか 【#3】

“季節性漁師”としてのポーカーのオーガナイザー 4/18(mon.)

“弱い紐帯の強さ”で人生は彩られる

NewsPicksのグループに入るため、久々にSlackを開いたら、昔の会社のモメンタム・ホースのSlackが残存しており、しかもメンバーがいまだに雑談の場として使用していた。一昔前は、毎日、ここでコミュニケーションを取っていたことを思い返すと、感傷的になったりもする。

第一号メンバーであるオバラさんからは、折に触れてLINEが送られてくる。その時々の悩みであったり、ランダムな近況報告に、どうでもいい話まで。その度に、ぼくは嬉しさを感じる。グラノヴェッターの“弱い紐帯の強み”ではないが、ゆるくでも人と繋がり続けること、には人生の長期的な豊かさに想像以上のインパクトを与えるのだと思う。

今日は、この日記の二発目「一年半のナイロビカジノ生活で見えてきた景色」をリリース。

新しい日記を公開するたびに、じわじわと新規で購読を始めてくれる人が表れるから嬉しい。

まさに、お金を出して文章を読んで支えてくれるすべての人は例外なくファミリーだと思える。朝渋を運営する5時こーじとの関係はわりと古くて、最初の出会いは、ぼくがリクルートの新入社員研修でいったテックキャンプの彼が担当だった。それから、たまにランチをするなかとなり、彼が進路に悩んでいたときに「思い切って独立して、自分のやりたい事業一本でやった方がいいのでは」とぼくはアドバイスをしたのだけれど、彼はすぐにその通り行動に移した。それから朝渋は年々勢いとプレゼンスを増している。来週、久しぶりにZoomで話せることになったので、楽しみだ。

リンプレンジが正当化されるとき
【本日のポーカー収支: + ¥170,000】

平日の一日目(月曜日)ということも手伝ってか、人の集まりが悪く、いつもより30分遅れでテーブル開台。初めて見かける中国人たちも来てくれて、盛り上がった。盛り上がる、ということはみんなが多めのスタックを積むので、緊張感が増すということでもある。

ぼくは息を殺して、今か今かとそのとき=一瞬のチャンスを窺う。

このnoteでもしばしば書いているように、ぼくは基本的にオープンを原則にしているので、リンプレンジはほとんど作らない。けれど、今日のようにみんながスタックを積み上げて、アグレが多く、スリーベットがガンガン飛んできたり、Fold to 3bet率が低いような環境では、戦略的にリンプも用いる。まず、レンジをキャップされないように、ある程度強いハンドでもリンプを混ぜることで、ポストフロップで相手を撹乱させることができる。

と、いうわけでBBからA,10oをリンプしたハンド。ターンでナッツストレートが完成、安めにベットする。そうすると、想定通り一番アグレの中国人チェンがスリーベット、そこにボタンがまさかのコール。これに対して、大きめの6倍のフォーベットを返す、少考の末、チェンがこれにコール。ここにボタンがまさかのオールイン。ナッツを持っているときに、相手からオールインが飛んでくるの最高すぎる。おそらくセイムハンド、セット、セカンドナッツあたりだろう。これにぼくも当然コール。チェンはここでフォールド。出てきたのは、10,9のセカンドナッツストレート。アウツもゼロで、激アツの20万超ポット獲得。

自分は絡んでいないが、フラッシュを求める群衆の図。たまにあるやつ。テーブル上で一笑いが起こる。

ケニアは今日、祝日のイースターということもあって、ディナーの時間にみんないなくなったので、そのままテーブルを閉じることに。早めに帰宅できるのはありがたい。

【本日の収支】+ ¥160,000
【今月の収支】+ ¥645,000

韓流ドラマで必ず出てくる財閥は群衆の憎悪の表れか

帰ってきてから、ポーカーテーブルで流す用のポーカー動画をYouTubeから大量にダウンロード。たまに流す動画を入れ替えていかないと、自分も含め、お客さんも食傷気味になってしまう。こういう細かい気遣いがオーガナイザーとしての成果につながることを信じて、怠らない。

ダウンロードを待っている間に、Netflixの韓流ドラマ『ヴェンチェンツォ』をようやく完走する。

「これ本気出せば、20話を1話にできたでしょうが...」と思わず感じてしまう、長さ。けれど、まあ尻上がりには面白くなっていくので、2〜3話あたりで離脱してしまうのももったいない。

どんちゃん騒ぎの全要素を詰め込んだエンタメ総合アパート。最後は勧善懲悪。ベースはお決まりの対財閥構造。ここまで財閥が悪として描かれる韓国は、彼らに向けた憎悪の群集心理をもはや埋め込まざるを得ないんだろう。それくらいほぼ間違いなく劇中に、この構造が表れる。

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話は変わり、ふと思ったけど、ポーカーのオーガナイザーって、どこか季節性の漁師に似ているかもしれない。大前提、ハードワークすぎて働き方がサステナブルではない。だから、漁が盛んなシーズンに決め込んでガッツリと金を稼ぐ。それが終われば、がっぽりと休む。この繰り返しによって生活を成り立たせている。

ナイロビのカジノはたった一日で潮目が変わる 4/19(tue.)

4年前の夜会が、150年前の出来事に感じられる

どうやら四年前の今日、朝3時から始まる狂気のイベント「落合陽一の夜会」に登壇し、落合さん箕輪さんとお喋りしていたようだ。

たしかこのイベント自体、前日に箕輪さんから誘われたように記憶している。しかも、イベント時はストロングゼロを飲みながら喋っていたような気もする。あの頃は、いろんなことがバグっていた。

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